「ニンバス」に感染するとどうなるか…30代男性の「新型コロナの新変異株」体験記 全快までかかった日数は?
徐々に感染が広がりつつあるという、新型コロナウイルスの新変異株「ニンバス」。先に沖縄や九州で感染が広がり、関東でも9月中旬頃の流行が予想されている。ところで、テレビのニュースなどでは、ニンバスに感染すると“カミソリの刃を飲んだような喉の痛み”が出ると報じられるケースも。実際に感染した人はどのような印象を持っているのだろうか――。ニンバスに感染した30代男性に話を聞くことができた。
***
【写真を見る】3割負担で約2万8000円する対コロナ用の抗ウイルス剤
「最近のコロナに近い症状なので、検査してみましょう」
宮城県仙台市に住む30代後半のAさんが、体調に異変を感じたのは8月中旬のことだったという。
「なんだか調子が変だな、と感じたのは8月19日の火曜日でした。会社に出勤して仕事をしていたら、午後になってから少し咳き込むようになってきて……。ただ、その時は喉の痛みはなく、仕事もそのまま続けていました。何だろうなと思っていたら、夜になって突然、喉が痛みはじめたのです」(Aさん)
市販の風邪薬でやり過ごそうとしたAさんだったが、熱が38.2度まで上がってしまう。
「市販薬では熱が下がらず、翌20日の水曜日に病院に行きました。先生に発熱と喉の痛みがあることを伝えると、“最近のコロナに近い症状なので、検査してみましょう”と。長い綿棒を鼻の奥に突っ込むタイプの簡易検査で、結果は陽性。先生から“やはりコロナですね。最近流行っている型でしょう”と言われました」
病院へ行く前、朝のニュースを見てコロナが流行っていることは知っていたが、名称まで詳しく覚えていなかったAさん。先生に「流行の型でしょう」と言われ、気になって病院を後にしてから調べ、喉が痛くなるタイプのコロナが「ニンバス」と呼ばれていることを知ったそうだ。
カラオケで大声を出した時のような喉の痛み
「ただ、ニュースでよく言われているような、“カミソリの刃”や“ガラス片”を飲み込んだような激しい痛みというのは、僕の場合ありませんでした。たとえるなら、カラオケで大声を出して歌った後とか、普通の風邪を引いた時の少しチクチクするような痛みです」(Aさん)
医者からは来院前日の接触者について確認があったそうだが……
「先生から、症状の出た19日に誰かと食事をしましたか、と聞かれました。同僚と昼食をとったことを伝えると、“強制ではありませんが、その人に連絡がつくのであれば、コロナ陽性の診断を受けたことを言った方がいいかもしれないですね”と言われました。それともう1つ、“今日から5日間は隔離措置ですが、買い物などやむを得ない場合は外出していただいて大丈夫ですし、それを止める権利は我々にはありません”とも言われました」(同)
処方薬についても、積極的には勧められなかったという。
「“コロナ専用の薬も出せますが、値段が高くなります”ということでした。以前は国の負担で薬が無料で出された頃もあったそうですが、今は普通に保険の3割負担でした。コロナ専用の薬を処方してもらう場合、選択肢は2つあって、1つは3割負担でも7万円する高額な薬。もう一方は3割負担で1万5000円でした。私は基礎疾患があるのですが、“お若いのでそんなに重症化することもないと思いますし、一旦は様子見で、普通の風邪のときに処方している熱止めのカロナールと咳止めの錠剤でいいのではないでしょうか”と言われ、その通りにしました」(同)
[1/2ページ]


