佐々木朗希「リハビリ登板」も初回に2被弾4失点…防御率7点台では「メジャー昇格はムリ。今シーズンはほぼ終了」と専門家 「課題は球速より球種」

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普通なら3A降格

 今、ドジャースの先発陣はローテーションが回っており、佐々木は必要ないという意見も少なくない。だが、友成氏は「デーブ・ロバーツ監督は佐々木投手が好調だったのなら、ロングリリーフに抜擢することを考えたかもしれません」と言う。

「先発投手がノックアウトされた後に登板するロングリリーフは、MLBでは重要な役割だと考えられています。例えば先発が3回途中、4失点でKOされたとしましょう。次のロングリリーフが8回まで投げきり、相手チームを0点に抑えるのです。その間、打線は1点ずつ取り返し、まずは同点を目指すという戦略です。またドジャースの場合、大谷翔平投手の復帰戦に佐々木投手を組み合わせることもできたはずです。大谷投手が1回や2回でマウンドを降りた時、次に佐々木投手が投げれば興行的にも盛り上がったでしょう。結局、こうした期待にも佐々木投手は応えられなかったことになります」

 どう考えても普通なら3A降格だ。実際、7勝6敗というメッツの千賀滉大投手ですら、最近の不調で降格の可能性が報じられている。

 だが佐々木投手はメジャーチームに帯同し、リハビリ登板の時だけ3Aで投げている。どう考えても首を傾げざるを得ない特別扱いだが、友成氏は「様々な理由が考えられます」と言う。

球速より球種

「契約書に3A降格は拒否可能という条項が加えられるのは珍しいことではありません。またドジャースはプライドの高い球団です。自分たちの佐々木投手に対する高評価が間違っていたと認めたくない可能性もあります。他にもオーナーであるマーク・ウォルター氏への“忖度”も考えられます。何しろウォルター氏が獲得競争に自ら参戦し、三顧の礼で佐々木投手を迎えたのです。今年は東京ドームで開幕戦が行われましたが、ウォルター氏が佐々木投手と共に石破首相を訪問したことも話題になりました」

 このまま佐々木投手はメジャーチームに帯同し、今シーズンを終えることになる可能性が高いという。

「勝負はオフということになるでしょう。さすがにドジャースも本気で徹底した大改造に着手すると考えられます。課題は球速の復活より、球種を増やすことだと思います。とにかく直球とスプリッターの2種類では最初から勝負になりません。もし新しい変化球をマスターするのが難しいというのなら、例えば直球のバリエーションを増やすというアプローチもあります。様々な種類の直球を投げ分ける一流投手がいます。ナチュラルシュートの直球、ナチュラルスライダーの直球……という具合です。こうした球種を自分ものにすれば、佐々木投手の武器が増えることになります」(同・友成氏)

 どうやら佐々木投手が早くも崖っぷちに立たされているのは間違いないようだ。

デイリー新潮編集部

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