バツイチ独身サラリーマンが定年間近に計画した“無謀すぎる”不動産経営とは 不動産屋のひとりごと「バブルを謳歌したキリギリスたち」

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ほかにもこんなバブル世代のウッカリさんが…。

「申し込み入れたと思ったら、審査落ち。海外旅行で普段使っていないクレジットカードで数千円の買い物して、口座に残高が入ってなかったって。それだけで信用情報にミソついて、アウトよ。そのくらいの金額、ちょっと入れておけっての。こっちも売上抱えてるのに、ホント腹立つわ~」

 信用情報とは、クレジットやローンの契約や申し込みに関する情報のことで、客観的な取引事実を登録したもの。金額問わず「滞納」の記録があると、ローンは契約できません。これは言い訳が通用せず、5年間履歴が残るもの。というわけで、このお客さんも5年は家が買えません。年齢があがり、ローンの上限も金利も物価も…超低金利時代を逃したのはもったいなかったですね。まぁ、自業自得ですが。

 婚活アプリに、サラリーマンのほかに不動産経営で副収入があります、と自慢している男性も多い。かくいう私も婚活中の5年前、そんな男性(54歳)にお会いしたのですが、関東近県の郊外の古い木造アパートを持っているのを自慢していました。「ヨガウエアのプリケツいいよね」と女性に話す下品さ…、1回のお茶でフェードアウトしていたら、1カ月後に「不動産業やるのに宅建士探してて、月1万円で契約しませんか?」と、婚活アプリ上からメッセージが。LINEすら交換していないのに、そんなこと頼むとは(しかも免許登録するには破格!)…。ソッコー通報してブロックしました。

 ちなみに、“アメリカのホテルリゾートのサブスク会員になってます自慢”もアプリで見たことがありますが、その会員権で自己破産した方もいます。会員権は住宅ローンと同じように支払うので、完済すれば自分のものと思われがちですが、管理費など固定費が高く、永遠に元がとれることがないシステムです。ちなみにアメリカでは超安値でリセールがいっぱい出ています。

 夢見がちなバブル世代。帳尻が合わなくなってきている人たちが顕在化してくるのは、実はこれからなんじゃないでしょうか。

記事前編】では、海の見える生活を夢見るバブル世代の元銀行系会社員が登場。アパートの取り壊しで困った彼女の行く末は。

M・M(えむ・えむ)
9年前に宅建士、賃貸経営管理士を取得。ライター業の傍ら、紹介制の不動産屋として二足のわらじで活動中。

デイリー新潮編集部

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