「めっちゃ下手くそですね」 元競泳女子日本代表が言われた衝撃のセリフと、そんな彼と結婚した理由

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告白に「私で本当にいいのかな」

 向かい合う男子寮・女子寮に住んでいた二人。6月7日、竜佳さんが近くの公園に葵さんを呼び出して、「付き合ってください」。葵さんは「私で本当にいいのか」と考え、公園で1時間近く話し合ったの後に「はい」と応じた。

 交際が始まってからも水泳を軸とした生活で、合宿先の豪州も一緒に行った。

 竜佳さんは4年生で主将に。チーム強化のため社会人選手の協力が必要と考えていたが、卒業後も会社員として近大で練習していた葵さんは「むしろ関わらないほうがいい」と一歩引いていた。練習時には、お互いにあまり喋らなくなった時期さえあったという。

 そんなこんなを乗り越え、23年4月からは同居を開始。

プロポーズはチャペルで

 結婚が視野に入る中、24年のパリ五輪代表選考会後、3月にそろって引退。葵さんは友人から「プロポーズは何かの記念日じゃない?」と言われ、6月の誕生日前はソワソワしていたが何もなし。「まあ一緒に住んでるからいつか来るやろ」と気楽に構えていた。

 彼は引退を機に転職。8月から始めた仕事に慣れてきた12月、葵さんがコーチとして豪州合宿へ行っている間に婚約指輪を買った。

 今年2月2日。「気になってるところがあるねん」と大阪城公園内のレストランに彼女を誘い出す。休みがなかなか合わず、久々のデート気分だった葵さんはプロポーズ作戦のことなど知らない。彼がデザートの前にトイレに立つフリをして離席した後、スタッフから「こちらにデザートが」と促されてレストラン併設のチャペルに入り、ようやく「その時」が来たと気付く。「結婚してください」の言葉に「はい」と大粒の涙。「普段は恥ずかしがってこういうことはしてくれない性格だと知っているので、余計に涙が出ました」。

 来年には挙式を予定し、新婚旅行先は葵さんの希望でモルディブなどを思い描く。「子どもは欲しいし、スポーツはやらせたいですね。水泳もいいし、今、ハマっているバレーボールを選んでくれたら一緒にやりたい。でも子どもの意見を尊重したい」と竜佳さん。「うちは両親が今も仲良し。愛情を注いで私を育ててくれたので、両親のような夫婦になりたい」とは葵さん。

 二人が泳ぐ水面のように将来はキラキラ輝いている。

週刊新潮 2025年9月4日号掲載

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