「石破総理は何を考えているのか分からない」 森山幹事長が周囲に明かす 「直接、慰留の要請をしていない」

国内 政治

  • ブックマーク

「政権運営に自信を深めている」

 実際のところ、石破首相が自ら退陣する気配はみじんも感じられないという。

「石破首相は全国戦没者追悼式の式辞に『反省』の文言を盛り込み独自色を示しました。一部から反発はあったものの、おおむね好評で手応えを感じています。TICADで共同議長を務め、また23日の日韓首脳会談では未来志向の関係構築で一致するなど外交面でも一定の成果を上げました。さらに最近、株価も高騰しており、ここにきて政権運営に自信を深めている様子です」(青山氏)

 石破首相があくまで政権を手放さない姿勢であっても、追い込まれている状況に変わりはない。インドのモディ首相が8月29日に来日することなどを理由に、当初8月中に予定されていた参院選総括は9月2日にずれ込んだが、

「森山裕幹事長(80)は総括後の辞任を示唆しています。ほかの党役員についても9月末の任期満了が迫っています」(前出のデスク)

“石破総理は何を考えているのか分からない”

 とりわけ森山氏の去就は、政権の命運を左右するといわれている。

「森山氏は7月28日に開催された両院議員懇談会で“総括後に責任を明らかにする”と発言し、事実上の辞任表明と受け止められました。実を言うと、森山氏は懇談会前に石破首相へあらかじめ辞意を伝えています。石破首相は周囲に“森山さんは『辞める』とは言っていない”と語り、慰留の姿勢は示しているものの、本人に直接“幹事長を続けてほしい”と要請してはいません」(前出のデスク)

 一方、森山氏は先日、党鹿児島県連会長を辞任する意向は撤回している。後任に名前の挙がった三反園訓衆院議員(67)が「厳しい状況だからこそ一致団結できる体制を」と続投要請したためだ。

「石破首相も同じように頭を下げれば、森山氏もむげにはしないはずです。ですが、首相から慰留の言葉はいまだになく、森山氏が周囲に“石破総理は何を考えているのか分からない”と嘆くことしきりだといいます」(前出のデスク)

 後編【石破首相は「筋金入りの坊ちゃんで、人に頭を下げられない」 森山幹事長との間に“すきま風”が】では、石破首相が森山幹事長を慰留するのは「難しい」という関係者の分析を紹介する。

週刊新潮 2025年9月4日号掲載

特集「支持率上昇でご機嫌『石破首相』と『森山幹事長』にすきま風」より

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。