「森山幹事長」はステルス辞任か 得意の多数派工作を今後も継続
今後も多数派工作を
森山氏は80歳。2017年から4年余にわたって党の国会対策委員長を務め、安倍・菅政権を支えた。国対委員長を務めた期間は歴代最長だ。
「去年の総裁選では誰が総裁になっても幹事長は森山氏になるのではないかと言われていたほどです。石破政権では影の首相などと呼ばれ、政権をかなりの部分、切り盛りしてきたと言ってよいでしょう。現在の坂本哲志国対委員長は影が薄く野党側から“頼りにならない”といった愚痴もよく聞こえてきます。森山氏が実質的に国対委員長を兼務しているような状況です。仮に今回、幹事長を辞任しても国対委員長や幹事長代行などに収まる可能性もあるとされ、通常ならそれは降格にも映りますが、森山氏の場合、役職で活動が制限されることはほぼないでしょう」(同)
チームみらいの安野氏との会談も、今後も森山氏自身が国会対策を担う意欲の表れと見る向きもあるようだ。
「そうですね。衆参で過半数を奪還するというのが当面の目標で、森山氏はそのタクトを握る覚悟でしょう。が、“国対政治”などと呼ばれる水面下の協議ややり取りは国民に当然ながら見えにくく、時代錯誤なものとして見られがちなので、自民が国民から支持を失った要因の1つとされています」(同)
自民は生まれ変わった党の姿をアピールしたいところだが、森山氏は余人をもって代えがたい存在。そんなジレンマに置かれているということなのかもしれない。
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