「離婚したくてもできない母親からの羨望が」 加藤ローサの離婚発表はなぜ世の女性の心をつかんだのか

エンタメ

  • ブックマーク

【前後編の後編/前編からの続き】

 先ごろトーク番組で離婚していたことを明かした女優の加藤ローサ(40)。それでも、“元夫”となったサッカー元日本代表の松井大輔(44)とは同居を続けているという。結婚生活での不満も口にした加藤に、SNS上では共感が相次いだ。各界の識者はどう読み解くか。

 ***

 前編【「離婚発表として巧みな高等戦術」 なぜ加藤ローサに称賛の声が集まるのか 「出演番組で行ったことで炎上リスクを回避」】では、今回の離婚発表における加藤の「巧みさ」について紹介した。

 さる芸能関係者が言う。

「加藤は裏表のないあけすけな性格で、思ったことは口に出すタイプ。今回も、番組で離婚を発表したいと自ら希望し、出演を決めたのです」

 夫に付き添ってフランス、ブルガリア、ポーランドを転々とし、14年からは松井がジュビロ磐田に移籍したため静岡県浜松市に在住。当時を知る知人が明かす。

「ご主人の仕事柄、子育ては“ワンオペ”となる状況が多かった。加藤さん自身が夜間に体調を崩した時も松井さんが不在だったため、近所の友達が駆け付けて身の回りの世話をしたこともありました」

「離婚したくてもできない母親からの羨望が」

 そうした環境で、徐々に不満を募らせていったのだろうか。家族問題カウンセラーの山脇由貴子氏が言う。

「世の女性たちは“よく決断できた”と、加藤さんを称賛しているのだと思います。つまりはそれだけ、離婚したくても経済力やお子さんの問題でできない母親が多いということ。“我慢しないって素晴らしい”という羨望(せんぼう)があるのでしょう。ましてお相手は世界で活躍した元サッカー選手。普通なら離婚はもったいないと思ってしまいそうなところですが、それが余計に彼女を支持する声となっているのではないでしょうか」 

 同居離婚というイレギュラーな形態については、

「“自分の気持ちはもう夫にはないので、それを見える形にしたい”という彼女の潔さもまた、世の妻たちからするとまぶしく映るのだと思います」(同)

 コラムニストの辛酸なめ子氏も、

「加藤さんのインスタの“まったく甘味のない10年だった”というハッシュタグには驚きました。活躍してきた女優と有名サッカー選手の夫婦に、これほどクールな距離感があったとは意外でした」

 そう指摘する。

「女優として大事な時期に自分のポテンシャルを抑え込んでいた」

 加藤はデビュー20周年を迎えた21年にも「クランクイン!」のインタビューで、

〈『ママがやればいいじゃん。俺たちの世話をするのは当然でしょ』みたいな、家庭内の序列が低いのを変えていかないと(笑)〉

 などと話していた。辛酸氏が続けて、

「やはり家庭では、どちらかが主導権を握り、どちらかが引き立て役にならざるを得ない。それがスター同士の結婚となれば容易ではないのだと思います。20代後半から30代という、女優として大事な時期に家庭に入って自分のポテンシャルを抑え込んでいたわけですから、“結婚しなければもっと女優としての地位を築けたのに”という思いもあるのでしょう」

次ページ:子どもが「自分たちに責任がある」と感じてしまう可能性も

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。