“ふつうのサラリーマン”にもチャンスあり? 「町工場の営業マン」が「大学教授」になれたワケ

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町工場から教授へ

 大学教授になるには、大学院で学び直してから地位を高めていく“正攻法”と、大学関係者との人脈を通じて採用に至る“裏ルート“の2パターンが存在する。

 基本的には正攻法が現実的なルートといえるだろう。

 次の例を見てほしい。ごくごく一般的なビジネスパーソンが実務家教員(社会人教授)になった過程を示したものである。必ずしも「並外れた経歴」がなくとも採用に至っている点に注目されたい。

●40代前半の男性A氏

 日本大学文理学部中退→町工場の営業社員→会社が海外展開をする際、日本企業の海外進出の歴史的な成功・失敗事例を学ぶために、とある研究室に入る→研究に対する強い課題意識や熱意を教授に買われ、自身も大学教授になることを意識するようになる→働きながら改めて大学で学び直そうと、放送大学に入学→同大の勉強が楽しくなり、卒業後に中小企業診断士に合格→今まで経験したこと、学んだ自分の実力を試そうと、ベンチャー企業立ち上げ→さらに研究を深めたくなり、働きながら社会人大学院へ→短大などの非常勤講師、客員教授などに就任→博士課程→紆余曲折を経て首都圏の経営学部経営学科の専任講師に

〈有料記事【「町工場の営業マン」の事例も 6人の成功者に学ぶ「大学教授・教員」になりたい人のための“正攻法”と“裏ルート”】では、“一般人”から教授への道を切り拓いた合計6人の事例をもとに、“正攻法”と“裏ルート”の2種類の道筋を示している。〉

西田 浩史(にしだ ひろふみ)
追手門学院大学客員教授、ルートマップマガジン社 取締役・編集長、教育ジャーナリスト。2016年ダイヤモンド社『週刊ダイヤモンド』記者、塾業界誌記者を経て、19年追手門学院大学アサーティブ研究センター客員研究員、20年から現職。全国5000にも及ぶ塾の関係者、計20,000人を取材。著書に『中高一貫校vs地方名門 最強の高校』『大学序列』(週刊ダイヤモンド特集BOOKS ダイヤモンド社)など。

デイリー新潮編集部

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