「イネが茶黒くなって…」「4割の田んぼで稲穂が出ていない」 異常気象でかつてない大凶作に… 今年も価格高騰か
「割れたコメは捨てることに」
今年の異常気象は、コメ相場に影響を与える可能性があると懸念を示すのは、新潟大学農学部作物学研究室の山崎将紀教授である。
「7月の新潟市の平均気温は平年より3.7℃も高い28.6℃でした。激しい天候はイネにも悪影響を及ぼします。暑いと人間は呼吸量が増えるように、イネも高温下では同じ状況になります。そうなると、土壌に施された肥料を食い尽くしてしまう。その結果コメのでんぷんの詰まりが悪くなって、玄米が白く濁った『白未熟粒』と呼ばれる状態になります」
この状態が多発すると、精米時にコメが割れやすくなってしまうという。
「割れたコメは捨てることになりますから、通常30キロの玄米から27キロの精米が得られるところ、さらにこの量より減るなど歩留まり率が悪くなる。結果的に売れる部分が少なくなり、農家さんや関係する業者には大打撃となってしまいます」(同)
気象庁の長期予報では、コメどころの収穫期である10月まで高温状態が続くとされている。各地でコメの収穫が終わるまで不安は尽きないのだ。8月28日発売の「週刊新潮」では、今年も続くコメ問題について、その“犯人”などと併せて詳しく報じる。








