韓国で大流行の“ダイエット注射”ウゴービを打ってみた 1発1万円で1か月10キロ減も…思わぬ副作用が社会問題化の懸念
無視できない副作用
ウゴービの効果は噂どおりだった。ただし、次の段階に進む前に、医師から忘れてはならない注意点を伝えられていた。ウゴービを使うと食欲が減退し食事量が減るため、体内の栄養素が不足する。「抜け毛」への注意が必要だという。ハゲにはなりたくない。
実際、抜け毛の副作用は男女問わず報告されている。筆者も薬局でウゴービを購入する際、抜け毛予防薬と、頭皮の健康にいいとされるビール酵母を併せて購入し、毎日服用している。ウゴービ本体の45万ウォンだけでなく、支出がどうしてもかさむ。
また、食欲が抑えられているとはいえ、体は空腹で疲労している状態でもあるため、注射直後に激しい運動をすれば健康を損なう恐れもある。頭痛や倦怠感を訴える人も少なくないという。
《朝鮮日報》の7月16日付記事では、急性膵炎で大学病院の救急外来に搬送された女性の事例が紹介された。膵炎を引き起こす「過度な飲酒」の習慣などもなく、2カ月にわたるウゴービ投与が原因と見なされたという。記事では消化器内科の医師のコメントとして「ここ1カ月でウゴービ投与後に膵炎を起こして入院した患者が2人いる」とあった。
「階級」まで登場
さらに「ウゴービ階級」なるものも登場している。SNSでは、特に若い女性や未成年の間で、ウゴービ投与の様子を競い合うようにアップする動きがブームのように広がっている。
だが前述のとおり、ウゴービは高額で、経済的に余裕のない10代や20代前半には負担が大きい。それもあって「まさか、まだウゴービやったことないの?」といわれるような“階級”ができており、やっていないと仲間はずれにされかねないという。体型に自信がなければ、無理してでも打つという声もある。それが深刻な社会問題になりかねないと、医師たちは警鐘を鳴らしている。





