「国宝」100億円大ヒットで「吉沢亮」が所属事務所の看板俳優に…長い下積みを乗り越えた「国宝」級イケメンの軌跡

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“売れる”プレッシャーも

 小栗旬主演でシリーズ化された「銀魂」(17年)、二階堂ふみ(30)との激しい場面が話題になった「リバーズ・エッジ」(18年)、山崎賢人(30)主演でシリーズ化された「キングダム」(19年)での好演が評価され、各映画賞の助演男優賞や新人賞を獲得。ついにその演技によって戴冠を果たすことになった。さらに、18年下半期の「ViVi国宝級イケメンランキング」で1位を獲得。菅田将暉(32)、山崎に続き3人目の殿堂入りを果たした。この時点で「国宝」というワードに縁があったようだ。

 ドラマは19年前期の朝ドラ「なつぞら」に出演すると、21年の大河「青天を衝け」の主人公・渋沢栄一役に抜擢され、「PICU 小児集中治療室」(22年)でフジの看板ドラマ枠「月9」に初主演。20代で大河と月9の主演を務める希有な俳優の1人となった。

 ついに、俳優として飛躍を遂げることになった吉沢だが、所属事務所からは、主役級の先輩たちが続々と離れてしまっていた。

「小出さんは17年6月に女性スキャンダルを報じられ活動休止状態に。翌年、事務所との契約が終了となりました。翌19年6月、中西正樹氏が45歳という異例の若さで新社長に就任。後に、本社機能の山梨移転など革新的な動きを見せます。しかし、21年4月に佐藤さんと神木さん、22年9月に賀来さんが独立。本来ならば、“同期入社”である吉沢さんと野村さんがWエースとして事務所の看板を背負う状況を迎えたのですが……」(先のテレビ局関係者)

 18年以降、野村は続々と映画主演作をこなすも、大ヒットに恵まれず。それに加え、すっかりSNSが普及したことから、プライベートの素行すら問題視されることになってしまった。

「19年1月、人混みの中で歩きたばこをしながら、そっけなく立ち去る動画がTwitter(現・X)上で公開されたちまち大炎上。その後、米国に留学しました。かつてのさわやかなイケメン俳優としての面影はなし。20年4月に帰国し仕事復帰したものの、以後は脇役ばかりで、すっかり吉沢に差をつけられてしまった」(芸能記者)

 吉沢は俳優として順調にステップアップを重ね、プライベートはノースキャンダル。映像作品のみならず、CMも本数を増やしていたが好事魔多し。

 今年1月、昨年末に酒に酔って自身のマンションの隣の部屋に侵入し、住居侵入の疑いで警視庁から任意で事情を聴かれていたことをアミューズが公表し謝罪。その影響でCM契約の終了も発表されたが、継続を発表した契約社もあった。

 事件はその後、被害者のとの示談が成立して書類送検されたものの不起訴に。しかし、当初、2月14日に公開予定だった人気コミックを実写化した主演映画「ババンババンバンバンパイア」の公開日が7月4日に延期となったが、それも「国宝」がヒットする“追い風”になった。

「以前のインタビューで明かしたところでは、本人はインドア派で食事はUber Eatsがメイン。ふだんはゲームを楽しんでいることを明かしていました。しかし、主演としてプレッシャーを背負うようになり、外で飲む機会が増え、泥酔して事件を起こしてしまったのかと思われます。多くの劇場で『国宝』と同時に『バンパイア』が公開され、その相乗効果が期待されましたが『バンパイア』の興収は5億円ほど。もし、2月に公開されていた場合、興収は2~3億程度にとどまっていたと思われ、吉沢さんの評価がダダ下がりになっていたでしょう。なので、公開順が逆転したことが『国宝』の大ヒットならぬ、メガヒットにつながりました。福山さんも大泉さんも興収100億超えの主演映画はなく、これで所属事務所の看板俳優の座をゲットしたといえますが、吉沢さんは運も味方につけてしまっているのでは。『国宝』が今後、どこまで興収を伸ばすのかが注目されます」(先の映画担当記者)

デイリー新潮編集部

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