フライング「高市早苗」に「リーフレット再活用しては」 笑えないジョークも飛び出す厳しい決定的な現実とは
高市氏は活路を見いだせるのか
そんな高市氏は活路を見いだせるのだろうか。
「唯一の派閥である麻生派を率いる麻生太郎自民党最高顧問との距離を詰めている状況ですが、それは総裁候補なら誰もがやることで特に効果的とは思われません。むしろ旧態依然とした自民党的な手法を踏襲していると否定される可能性もあります。勝機があるとしたら去年の総裁選で物議を醸したリーフレットの有効活用ではないかと半ばジョークではありますが取りざたされています」(同)
昨年の総裁選の1回目の投票で高市氏はトップを獲得した。党員30万人にリーフレットを配布したことが結果につながったと指摘する声は大きい。国内の党員に対して届けられた「高市早苗です、いつもご支援ありがとうございます」などといったダイレクトメッセージは絶大な効果があったようだ。もっとも、当時、この配布自体がルール違反じゃないか、といった批判の声が党内からあがっていたため、もう一度やるにはなかなか”勇気”が必要かもしれない。
リーフレットの有効活用とは別に
「リーフレットの有効活用は別として、高市氏が勝てるとしたら地方票で他の候補を圧倒することでしょう。例をあげるなら2001年に小泉純一郎氏が総裁の座を射止めた勝ち方ですね。そのためには地方票の比重が高くなる“フルスペック”の総裁選は必須でしょうし世論の風も不可欠です」(同)
森喜朗首相の退陣に伴って行われた総裁選で小泉氏は地滑り的な勝利を収めた。
「YKKを組む山崎拓、加藤紘一の両氏の票を頼みとしても議員票は当初100に達しないレベルでしたが、地方の小泉人気が沸騰し、橋本龍太郎元首相に圧勝しました。高市氏はそれ以上に国会議員票では他の候補に太刀打ちできないため、地方の声をどれだけかき集められるかということになるのかもしれません。加えて高市氏を利する材料がどれだけあるかということに尽きると思われます」(同)
一般的に石破政権が失望を買ったのは、物価高騰への有効な手を打てなかったことが大きいとされることが多い。高市氏やその他の候補者に現実味のある妙手があるという話はいまだ聞こえてこない。
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