ウトウトしていたら「精霊を名乗る老人」が現れて… 横尾忠則が体験したちょっと怖い話
南アメリカ大陸のど真中に世界最大の大湿地帯パンタナルがある。このパンタナルは日本の本州がほぼすっぽりはまり込んでしまうほどの広大な地で、見渡す限り、水没した平原が続いていて気が遠くなる。こんな沼や水たまりには、ワニやアナコンダ、カピバラ、そしてピラニヤがいる。
近くの空港からバスでパンタナルまでは2時間もあれば着く、なんて騙されて、結局8時間ぐらい真暗闇のデコボコの湿地帯の道を走って、夜中の4時頃にパンタナルに着いた。
そこには少し大きめの掘立小屋のような平家の、名ばかりのホテルがあった。...

