“熱パ”の明暗を分ける「小久保・新庄」両監督の采配力 直接対決3連敗を招いた日ハム“ガラポン打線”の是非は?

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両監督の采配スタイルは正反対

 新庄監督はこれまでオールスターやオープン戦で“ガラポン打線”を組むなど様々な趣向を凝らした戦術で話題を振りまいてきた。しかし、そろそろ小久保裕紀監督のようにどっしり構えてもいい時期ではないか。

 新庄監督と違い小久保監督は7月下旬の首位奪還後、3番・近藤健介、4番・山川穂高を固定している。両リーグ断トツの本塁打数とリーグ屈指の得点力を誇るにもかかわらず、打順をコロコロと変える新庄監督とは正反対のスタイルといえるだろう。

 先の直接対決3連戦でも、打順に大きなシャッフルは加えず、誰一人同じ打順で起用しなかった新庄監督とは対照的に、小久保監督は3~4番、そして9番・牧原大成を固定。第1戦で2番に起用した柳町達を第2戦以降は5番に据えたり、スタメンを外れた周東佑京に替わってダウンズを1番に起用したりといった動きはあったが、新庄監督に比べるとシーズンを通じて選手に求める役割を明確化しているイメージだ。

 実際に両チームが今季4番に起用した打者の数を比べると、日本ハムの11人に対して、ソフトバンクは山川、近藤、中村晃の3人だけ。小久保監督は昨季と同様に泰然自若の姿勢を貫いているといえよう。

 まさに静の小久保監督と動の新庄監督による直接対決も、残すところ6試合。そのうちの3試合が今週末に組まれており、仮にソフトバンクが再びスイープするようなら一気に連覇へと近づくだろう。逆に日本ハムとすれば、地元エスコンフィールドで最低でも2勝1敗で乗り切りたいところだ。

 そこで優勝に向けたキーマンとして、ソフトバンクと日本ハムから1人ずつ選手の名前を挙げておきたい。

昨年のドラ1が二軍で圧巻投球

 ソフトバンクは、今月4日に20歳となった左腕の前田悠伍。大阪桐蔭の2年時に実質エースとしてセンバツ優勝に貢献するなど、超高校級左腕として常に注目を浴びてきた。2023年秋のドラフト会議でソフトバンクに1位指名され、プロ2年目の今季は二軍で8試合連続無失点を記録するなど、大きな飛躍を果たした。

 一軍でも7月13日の楽天戦で今季初マウンドに上がると、6回無失点の好投を見せプロ初勝利。その後はロッテ戦でノックアウトされ、一軍登録を抹消されていたが、先週末に再び一軍に昇格し、層の厚いソフトバンク投手陣の一角に食い込もうと登板機会をうかがっている。

 前田悠がチーム内の激しい競争を生き残るのは簡単なことではないが、結果を出し続ければ、ポストシーズンまでに一軍に定着していてもおかしくないだろう。高度な奪三振力と制球力はそう思わせるだけの完成度を誇っている。

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