「鬼滅の刃」と「K-POPアニメ」の意外な“接点” 韓国で高まる「日本・声優」への関心

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「Golden」がビルボード1位

 Netflixで公開中のアニメ映画「KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ」(英題:KPop Demon Hunters)の劇中歌「Golden」が米国で最も権威のあるビルボードのメインシングルチャート「HOT 100」で1位を獲得する快挙を達成した。すでに同曲は英国オフィシャルチャートでも1位を飾っており、米国と英国でトップになったことで世界的な人気を立証したかっこうだ。

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 海外の音楽事情に詳しい文化部記者がこう解説する。

「世界を席巻している『Golden』は、劇中に登場する架空のK-POPガールズ3人組・HUNTR/X(ハントリックス)が歌っているという設定。実際には少女時代やaespa(エスパ)を擁する韓国の大手芸能事務所SMエンタテインメントの元練習生で、現在は作曲家のEJAE(イジェ)、オードリー・ヌナ、レイ・アミの3人が歌っています。いずれも韓国系のアメリカ人アーティストで、英語の歌詞の中に韓国語が混ざっているのもうなずけます」

 そもそも、「KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ」はソニー・ピクチャーズアニメーション制作のNetflixオリジナルアニメ映画で、K-POPと悪魔退治を描きながらも、自分らしい生き方を希求するたくましい女性の姿を音楽に乗せて描いている。

 Netflixで6月20日に配信されると公開直後に世界93カ国の“TOP10”にランクインし、41か国で1位を獲得するなど世界的なブームを巻き起こしている。まさにアニメと劇中歌の両方で世界を席巻するという珍しい現象が起きているというわけだ。

 ところで、「KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ」の大成功が日本の大ヒットアニメの強力な“援軍”になる可能性があるという。一体どういうわけか。

「そのアニメというのは『鬼滅の刃』のことです。どんな関係があるのか怪訝に思うファンが多いと思いますが、興味深いことに『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』の韓国語吹き替え版に出演した韓国の声優が、『鬼滅の刃』や『SPY×FAMILY
(スパイファミリー)』など日本の大ヒットアニメの韓国語吹き替え版でも声優を務めているのです。

『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』に登場する男性5人組・サジャボーイズのジヌ役を担当したフリー声優のミン・スンウ(38)は『鬼滅』の嘴平伊之助(はしびら・いのすけ)のほか、『ハイキュー!!』やウルトラマンシリーズを担当。また、HUNTR/Xのメンバー・ミラの声を担当した同キム・ドヨン(38)は『鬼滅』で大活躍した煉獄杏寿郎の母親・瑠火(るか)役や『スパイファミリー』のシルビア・シャーウッドを担当しています」(韓国アニメに詳しいライター)

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