「鬼滅の刃」と「K-POPアニメ」の意外な“接点” 韓国で高まる「日本・声優」への関心

エンタメ

  • ブックマーク

韓国で「鬼滅」が22日に公開

 韓国では「劇場版『鬼滅の刃』無限城編」が今月22日の公開を控えており、前売りチケットは30万枚を突破する圧倒的なトップに立っているという。韓国ではすでに劇場版「鬼滅の刃 無限列車編」が2021年1月に公開されており、観客動員数200万人、興収約18億6,000万円、17週連続で興収トップ5入りするというロングランを記録した。同作の字幕版の大ヒットを受けて、韓国語吹き替え版が22年4月に公開されている。

 ただ、韓国における声優ファンダムはまだまだ発展途上だという。日本の声優業界の場合、アニメ・ゲーム業界を支える130以上の声優養成学校があり、専門学院や通信講座など多様な学びの場が整備されている。

 人気声優になると自らのライブイベントやCDリリース、テレビ露出などでファンと直接交流。ファンクラブや声優アワードも存在し、声優はアイドル的な人気を誇っている。一方、韓国では約1,500人の声優がいるが、日本のような専用の養成学校は整備されておらず大学の演劇学科出身者が目立つという。

「韓国では声優そのものよりも、K-POPアイドルやドラマ俳優に焦点が当てられる傾向が強く、声優に対する熱狂的ファンダム文化はまだ定着していません。ただ、ソウルコミックワールドなどアニメ関連のイベントでは声優の出演や交流も行われ、徐々に関連ファンダムが育ちつつあります。

『鬼滅』の登場人物である竈門炭治郎を担当した花江夏樹(34)や禰豆子役の鬼頭明里(30)、伊之助役の松岡禎丞(よしつぐ、38)ら日本の声優への関心は徐々に高まっているため、『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』に参加した韓国人声優との交流イベントなどが企画されれば、相乗効果で両作ともさらにヒットを続けるのでは」(同上)。

「鬼滅」声優への“全集中”となるか。

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。