まんだらけが「京都アニメーション」だけのオークション 「経理本部長」が語る「アニメの歴史を物語る上で京アニの存在は欠かせません」

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注目の商品は鉄道グッズ

――川代さんは京アニ作品のファンだそうですが、ファン目線で気になる商品はありますか。

川代:京阪電鉄と京アニの「響け!ユーフォニアム」のコラボは継続して行われていて、今年も開催されます。沿線をラッピング車両が走っていますが、コラボが終わった後、ヘッドマークやつり革などの鉄道部品がファンに向けて販売されているのです。

 ヘッドマークはファン垂涎の逸品ですが、今回のオークションには20数枚出品されています。これは率直に凄いと思いますし、実際に目にすると圧巻の一言ですよ。非常に気合いが入ったラインナップだと思います。

――ヘッドマークなどの鉄道部品を、鉄道会社がイベント終了後に販売する例は珍しいですね。

川代:そうなんですよ。アニメとコラボしたラッピング列車は各地で走っていますが、部品を販売するケースは意外にも少ないのです。「ガールズ&パンツアー」の聖地として有名な大洗でも、鹿島臨海鉄道がラッピング列車を走らせていますが、部品の販売まではしていませんから。

 コラボ終了後、こういった部品をファンに還元していくのは本当に素晴らしいことです。熱心なファンなら手にしてからも大切にしますからね。

海外のアニメファンが増加している

――今後、世界的に日本のアニメがブームになるなか、アニメ会社に焦点を当てたオークションは盛り上がりそうな予感がします。今後コレクターが増えそう、盛り上がりそう……などの意味で注目しているアニメスタジオを挙げるとすれば、どこでしょうか。

川代:東映アニメーションやサンライズ、スタジオジブリなどの特集はこれまで組んできました。比較的歴史が新しいスタジオで注目したいのは、私が聖地巡礼で訪れるアニメを制作していることが多い、P.A.WORKSです。素晴らしい作品を制作しているスタジオの特集は、順次、組んでいければいいなと思います。

 当社の店舗を訪れる外国人は増えていますが、オークションにも外国人の参加者が多くなっています。ちなみに、私は「響け!ユーフォニアム」の聖地の京都府宇治市に数えきれないほど通っていますが、近年、本当に外国人の姿が目立つようになりました。どこの聖地に行っても、外国人が多くなったと感じます。

――外国人は日本のアニメが大人気ですよね。

川代:もともと人気はあったのですが、一昔前なら、日本でアニメが放映されてから海外で知られるまでにタイムラグがありました。現在では、リアルタイムで海外でも視聴できるようになり、タイムラグがほぼなくなった。これが、ファンが増えた大きな要因だと思います。実際、海外でも日本と共通の話題で盛り上がっていますからね。

――日本人にとっても、外国人にとっても、今回のオークションは注目に値するものだと思います。

川代:若いアニメファンのコレクターにも、ぜひ参加していただきたいですね。また、「まんだらけZENBU」はオークションのカタログなのですが、資料的な価値も高い誌面になっています。京アニファンにとっても「こんなにグッズが出ていたんだ」と喜んでもらえると思いますし、オークション終了後も末永く保存していただけると嬉しいですね。

 第2回【宇治、大洗、金沢、沼津…ファンなら誰もが知っている“共通点”とは? まんだらけ「川代浩志」経理本部長が語る“聖地巡礼”の魅力】では、アニメの舞台となった実在の場所=ファンにとっての聖地を、川代氏が訪れる理由、そしておすすめの聖地巡礼スポットについて語っている。

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