“絶不調”で1年目終えた「佐々木麟太郎」に立ちはだかる高いカベ 「体重が重い選手はドラフトで敬遠されがち」

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学業成績優良選手として表彰

 ただ、悪い話ばかりでもない。友成氏が続ける。

「シーズン終了後にリーグのベストナインなどが発表されたのですが、学業成績優良選手を表彰する“オールアカデミック”に彼が選出されたのです」

 スタンフォード行きが決まった際は、“授業についていけるはずがない”なんてやっかみの声が聞かれたが、

「大学には、スポーツ奨学生の学業をサポートする“アカデミック・アシスタント”がいるんです。勉強を教えるというより、どの科目が単位を取りやすいかとか、どの教授が野球に理解があるかとかを教えるのが彼らの役割です」

 どうやら有能なアシスタントに恵まれたらしい。米国の大学は、学業を疎かにしていると試合に出られなくなるというが、今のところその心配はなさそうだ。

 もっとも、

「彼は、来年7月に初めてMLBドラフトの対象になりますが、今季のような体たらくでは上位指名は望めない。1巡目指名されたければ“3割20本塁打”が合格ライン。まあ、MLBは情実指名が横行しているので、成績が振るわなくても、大谷がいるドジャースが下位で指名してくれるかもしれませんけどね」

 課題はまだある。

「体重が、入部時の270ポンド(約122キロ)から275ポンド(約125キロ)に増加。今年のドラフトで10巡目までに指名された選手のうち、最も重いのは270ポンドで、それも長身の投手でした。彼みたいな太った野手は、膝を故障しやすいので敬遠されがちなんです。少なくとも5キロはダイエットすべきでしょう」

週刊新潮 2025年8月14・21日号掲載

ワイド特集「なぜ日本人は間違えたのか」より

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