子どもが「ピカチュウ~!」と泣き出し、注文到着まで“70分待ち”…マクドナルド「ポケモン」コラボの大混乱ぶりを現地レポート
並んでいるのは家族連れが多い
客を見ると、若い人や学生、家族連れの姿が目立つ。郊外の店舗ということもあり、子供を連れた親が4組ほど見られた。見たところ、最大でも5個を買う人がいる程度で、多くの人は2~3個、人数分買っている印象だ。少なくとも、この店に来ている人のほとんどは純粋なポケモンファンか、物珍しさで訪れた人ばかりのように思われた。
大量に何十個も買い占める転売屋の姿は見当たらなかった。ネット上では外国人の買い占めが問題になっていたが、話している言葉を聞いても、周囲を見渡してもそうした印象はなかった。純粋なファンだけでこれだけ集客できるのだから、ポケモンというコンテンツが幅広い世代に人気があるというのがわかる。
しかし、待てども、待てども、注文が捌ける気配がない。店側はどうも、渋滞を引き起こす要因になっているドライブスルーの注文を優先して捌いているようだ。8時はまだ“朝マック”が発売されている時間である。店員は必死にソーセージエッグマフィンやホットケーキを作りまくっているが、明らかに人が足りていないのがわかる。
客側もイライラが募ってきたのだろうか。店員に、「いつまで待たせるんだよ!」と強い口調で話す人がいた。転売屋かと思ったら、子供を連れていたので、おそらく父親のようだった。また、別の家族連れでは、子供が長時間待つのにくたびれたのか、「ピカチュウ~! ピカチュウ~!」と大声で泣き出した。店内も店外もカオスと言っていい状態になっていた。
商品がとにかくまずかった
記者はスマホに現地の様子を書き込みながら70分ほど待ったら、ようやく自分の番号が呼び出され、ほっとした。この日は酷暑だったが、店内に座るための椅子がたくさんあり、クーラーが効いていたのが救いだった。しかし、店員はまったく休む暇もなく、ひたすら動き続けていた。
さて、筆者が買ったのは、自分用と妻用のエッグマックマフィンのハッピーセットが2セットである。家に持ち帰り、さっそく食べようとしたところ、ハッシュポテトがぐちゃぐちゃになっていて、まったくおいしくなかったのである。急いで注文を捌こうとするあまり、十分に揚げる時間を確保できなかったのだろうか。もしくは私に渡すまでの間、作り置いたものを長期間袋に入れていたせいで、湿気ってしまったのかもしれない。
仕方ないなあと思いながら、ファンタグレープに口をつける。ぬるい。味が薄い。炭酸がだいぶ抜けている。蓋を開けてみると、ドリンクの氷がほとんど溶けていた。これも、だいぶ前に注いだものを渡されたためであろう。唯一、エッグマックマフィンはできたてのようで、それだけが救いだった。
店は我が家から徒歩で3分ほどであり、長時間持ち歩いていたわけではない。今までこの店は数えきれないくらい利用してきたが、こんなことは初めてである。まさに、現地の混乱を物語っていると思ったが、おまけである玩具とカードのせいで、メインである食品のクオリティが低下し、おいしくいただけなかったのはいかがなものか。
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