「結婚後も退団しなくてOK」…111年目の宝塚、トップの発言にヅカオタの戸惑い ほかの珍ルールはどうなる

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

改変ルールにファンたちは…

「その一環として、今年の1月にガバナンス体制の強化と銘打って、阪急電鉄のステージ事業の中にあった宝塚歌劇団を株式会社として法人化することを発表しました。

 これまで生徒たちは、在団6年目から業務委託契約だったのが、これからは雇用契約に。阪急ホールディングスの社員として労働時間の管理など行うとしています。

 今までは生徒の番手によって、公演チケットや公演DVDの販売ノルマが契約書に書かれていたのですが、それもなくなるので劇団側からすればこれまで以上に、チケット販売などについて考えなくてはいけなくなるでしょう」

 これまで熱狂的なファンに支えられてきた歌劇団。そのファンにも歌劇団が“暴走”してきた責任がある、と前出の編集者はこう続ける。

「昔から歌劇団内でいじめがあったのは公然の秘密。ファンたちも見て見ぬふりでした。'08年、96期生で起こった同期生全員から除け者にされて、万引きの罪を着せられ、退学となった生徒が起こした裁判でも、歌劇団は一貫していじめがあったことを認めませんでした。'23年、有愛さんの場合は残念ながら自死という結果があったので、ファンも社会もこれまでのように一劇団の中のこと、と放っておけなかったのでしょう」

 “伝統”をアップデートできなかった歌劇団。古き慣習の元に作られてきた“夢の世界”は今、改変の時期を迎えている。歌劇団が見る羅針盤の果てにある新しい“夢の世界”は、ファンたちに受け入れられるのか――。

取材・文/蒔田稔

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。