「3カ月離脱」で「佐々木朗希」に先発ローテの椅子がない 「リリーフ起用説」浮上もその適性は?
ロッテ時代から立ち上がりに課題
実は佐々木はロッテ時代から立ち上がりにやや難があることで知られている。日本では球威で何とか押し切れていたが、メジャーではそれも通用せず。佐々木の今季の初回に限った防御率は7.88。2回以降の3.76と比べるとその差は一目瞭然だ。佐々木はやはり本質的に尻上がりに調子を上げる先発タイプなのである。
自慢の速球も救援投手としてはやや見劣りするかもしれない。佐々木の今季平均球速は96.0マイル(約154.5キロ)をマークしているが、これは今季500球以上を投じている237人の先発投手の中で25位と上位にランクイン。しかし、剛腕ぞろいの救援投手の中に入ると、この球速はやや物足りなくなる。同じく500球以上投じている239人の救援投手の中で佐々木の平均球速は60位相当まで一気にランクが下がってしまう(順位は日本時間7日現在)。
もちろん、最初から短いイニングしか投げないと分かっていれば、佐々木も出力を上げて99~100マイル(159~161キロ)を次々と投げ込むことは可能だろう。ただ、リリーフ未経験となるとそのさじ加減もそう簡単ではないはずだ。救援投手としての適性には疑問符が付くと言わざるを得ない。
現実的には、先発投手が早いイニングに降板した際のロングリリーフやスポット先発が現時点で最も適した佐々木の役割となりそうだ。
飽和状態と化したドジャース先発陣と駒不足の救援陣の狭間で、佐々木はいったいどんな役割を託されるのか。まずはマイナーでのリハビリ登板でしっかり首脳陣にアピールし、“新人王候補”の名に違わぬ活躍を見せてもらいたいところだ。





