傍聴人の9割が女性…元アイドル「上村謙信」香港わいせつ公判 主な争点は「太ももの内側」と「トイレへの誘い」

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検察側は「身振り手振り」に反論

 30日の公判で裁判所は「表面證供」の成立とした。当事者の主張事実について証拠が成立したと判断した状態を指し、同時に裁判の続行を意味する。そのため31日の公判では上村被告の自己弁護となるのが一般的な流れだが、これは行われず、弁護側証人としてイベント主催企業のスタッフである香港人男性が出廷した。

 男性は当日の席が非常に狭く「膝と膝が触れ合うほど」だったことや、パーティー後に上村被告がトイレに向かった際、ファンとのトラブルを心配して自発的に付き添ったことなどを証言した。和やかに談笑する2人も見たが、身振り手振りの会話は見ていないという。また、上村被告のスマホは膝上に置かれており、時折それを使っていたとも証言した。

 検察側の最終弁論によれば、ポイントの1つは「スマホの翻訳アプリを使ってトイレに誘った」件となる。通訳に対し翻訳アプリは不要であり、弁護側証人の証言通り自分でトイレに向かえるのであれば、トイレに誘ったこと自体が不適切という主張だ。

 もう1つのポイントは「太ももに触れた」件。「身振り手振りで話していた」という弁護側の主張に対し、検察側はテーブルの下ではなく胸のあたりでするはずだと反論。上村被告がAさんに二度謝罪した理由も、不適切な行動に対する自覚があったからだとした。

弁護側はAさんの誇張を再指摘

 弁護側は「太ももに触れた」件が、座席の狭さによる偶発的な行為である可能性を指摘。法廷で提出された証拠をもとに、2人の接触は短時間であり、手を挙げる動作程度の一瞬に近かったのではないかと補足した。またこの接触が、他の裁判でわいせつと判断された行為に相当するのかどうか、裁判所に検討を望むなどとしている。

「トイレに誘った」件については、ファン対策やトイレを口実にしての退席などさまざまな理由がありえるため、わいせつな意味合いだけが合理的な推論ではないと主張。上村被告が翻訳アプリを使った理由としては、Aさんが30日、日本語を完全に理解していなかったことを認めた事実などに言及した。

 30日に初めて証言された「太ももの内側」については、告発当初に主張していなかった矛盾に触れ、Aさんが誇張した可能性を改めて指摘した。

 双方の言い分が真っ向から対立しているこの裁判、判決は8月13日に下される。上村被告はそれまでの保釈を認められた。

デイリー新潮編集部

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