「愛子さま」初の海外公式訪問前に高まる期待 改めて「歴代女性天皇」の功績を検証する
世間では夏休みシーズンに入っているが、天皇家の長女・愛子さまは11月のラオスご訪問へ向けた準備に余念がない。
【写真7枚】当時8歳「愛子さま」と子猫のふれあい、乳牛に向けられた「雅子さま」の柔らかいまなざし…“動物愛”あふれる天皇ご一家
夏休みを過ごされる愛子さまのご様子が初めて報道されたのは、学習院幼稚園に入園した2006年の8月だった。ご一家でオランダに行かれ、滞在先のオランダ王宮の馬車庫で当時の女王一家とご一家が仲良く記念撮影に収まる場面を記憶している人も多いだろう。
今年のラオスご訪問は、かつての私的なオランダ旅行とは異なり、初の公式訪問となる。それなりの成果を得られれば、改めて愛子さまの即位待望論が再燃するかもしれない。物価高や少子化、年金と、課題山積の中で迷走する“決められない国会”がまた一つ、宿題を抱えることになりそうだ。
払拭された心無い憶測
愛子さまの外遊は上述したオランダと、学習院女子高等科2年だった2018年の夏休みに参加された英イートン校のサマースクールに続くものとなる。
また、成年皇族としての公式訪問は初で、ラオスとの国交樹立70周年を記念して現地を訪れられる。宮内庁OBによると、
「愛子さまは幼い頃、発達障害なのでは、といった心無い憶測を流布されたこともありました。でもそれは、人一倍責任感がお強いために、お世継ぎとなる男児を儲けることができなかったことで重圧に押しつぶされ、心を病んでしまわれた雅子さまをお守りしようと、周囲がマスコミを遠ざけたことで、結果的に愛子さまの露出が制限されたため生じた誤解が原因でした」
その最中のご療養の旅が、オランダだったわけだが、いまでは状況が一転した。
「雅子さまは皇后として徐々に自信をつけられ、完全復活の日も近いとささやかれています。また、社会人になってからの愛子さまの凛々しい立ち居振る舞いは、天皇家の長女として、十分ご立派なものです。可能性は限りなくゼロに近いとは思いますが、愛子さまにお父さまの後継者となり、皇位に就いていただきたいと思っているのは私だけではないはずです」(同OB)
2回即位した2人を含め、10代8人いたとされる女性天皇だが、実は飛鳥時代から奈良時代にかけての8代6人と、江戸時代の2代2人とで立場が全く異なることは、あまり語られていない。
前者は、天皇(上皇)が実権を握っていた親政(院政)下の天皇。後者は、武士である将軍が実権を握り、一定の権威はあるものの「お飾りと言っても良いような存在だった」(同OB)という天皇だ。
朝廷で君臨した女帝は、天皇として辣腕を振るったことが歴史上裏付けられている。「東アジア初の女性君主」とされる推古天皇(33代)は、日本初の成文憲法(十七条憲法)を制定。皇極天皇(斉明天皇=35・37代)は、皇太子だった中大兄皇子(後の天智天皇)と共に、初の抜本的政治改革(大化の改新)を断行し、天智天皇にバトンを託した。持統天皇(41代)は、上皇として基本的法体系(大宝律令)の成立に尽力している。
もう少し詳しく、歴代女性天皇を見ていこう。
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