「母の首を切断して…」 兵庫・頭部切断事件の知られざる背景 「亡くなった亨子さんは”息子は自閉症”と」
パートと家事に加え義母の散歩にも付き添い
時は流れ、小林容疑者が成人し、父親は会社勤めを終えた。
「息子は20代のころ、自転車に乗って旦那さんの母上の所を訪れたりしていました。体が大きくて自転車がずいぶん小さく見えたのと、いつもヘルメットをかぶっていたのをよく覚えています。ところが30代になり、この数年はまったく姿を見なくなった。施設などに入ったのだろうと思っていましたが、違ったのですね」(前出の近隣住民)
報じられているように、自宅に引きこもっていたのである。一方の父親も、
「内臓系が悪いのか、極端に太ったり痩せたりし、外出しなくなりました。亨子さんは、朝早くに軽自動車でパートに出て、帰ったら家事もこなしていた。さらには、旦那さんの母上の散歩に付き添ったりもして、亨子さんが家を支えているような感じでした。彼女の体への負担と心労が重なっていたのは間違いないでしょう」(同)
こうした状況下では、
「なんらかの諍いが起きても不思議じゃない。でも、息子と旦那さんが外出しなくなって以降、そして事件当日も、親子や夫婦の間でもめる声や音、つまり兆候はありませんでした」(同)
この猟奇的な事件には、多くの謎が残されている。妻として、母親としての苦難を抱えつつ踏ん張っていた亨子さんがお気の毒でならない。






