12球団で唯一「勝率4割未満」のヤクルト 監督交代論の前に先行する高津監督への同情論

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監督交代は既定路線か

 監督だった小川氏が最下位に低迷した責任を取って退任してGMに就任したのは2019年12月。後継となったのは高津監督で、2020年は最下位だったが21、22年にリーグを連覇(21年は日本一)した。が、23,24年は前述の通り連続して5位だった。

「今季の前半戦が終わった段階で5位の広島とのゲーム差は7.5。苦しい戦いを強いられてきましたが、前半戦の最後を4連勝で締めくくりました。高津監督が我慢して使ってきた若手の活躍が目についたのは良かったですね。後半戦から村上や長岡が復帰予定とされており、阪神以外は全チームが借金を背負った状況というのも合わせて明るい材料がないわけではないでしょう」(同)

 若手の躍動に加えて後半戦から復帰した選手らが活躍し、チームが破竹の勢いを続けて3位に食い込み、クライマックスシリーズに進出する――そんな展開をファンは望んでいることだろう。しかしそうしたミラクルが起きない限り、高津監督の今季限りでの退任は既定路線とされる。

「当然、後任監督人事が注目されがちですが、むしろ小川GMが残るのか否か、がテーマになっていると聞きます。人心一新を図って球団内のパワーバランスもリセットすべきではないかというわけですね」(同)

 NPB選手会の2025年シーズンの年俸調査結果によると、ヤクルトの支配下公示選手(外国人・非会員選手を除く)の平均年俸は巨人、ソフトバンク、阪神に次いで4番目とされる。GMも交代となればそのあたりにもメスが入るのだろうか。

デイリー新潮編集部

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