「お前、いじめられっ子やったやろ」発言で批判集中 「千原せいじ」が理解できない「クルド人問題」

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「お前、いじめられっ子やったやろ」

 このVTRを受けて、スタジオで千原さんは「犯罪は日本人も外国人もやる。日本人は知らないものを受け入れるのが苦手だから仕方がない面もある」と発言。さらに、河合議員について「ムカつくよね」とまで言い放つ。

 これに河合議員が怒り始めたあたりで、千原さんが口にした問題発言がネット上では大きな話題を呼ぶことになった。

「お前、いじめられっ子やったやろ。いじめられっ子オーラいかついで」

 さらに、河合議員を市議に選んだ戸田市民についても「やばい」と発言。もちろんこの場合、悪い意味だ。川口市と戸田市と蕨市の区別もついていないように見える千原さんが言うべきことではないだろう。

 口論はヒートアップし、そもそも京都出身の河合議員がなぜ埼玉でこんなことをやっているのか、本気なのかと親指で指しながら非難する千原さんに、河合議員は、「お前も関西から東京に来て働いてるやないか」と反撃。

 テレビでは決して流れないタイプの討論(?)が見られたという点では、ネット番組らしさが出ていた、という評価はできなくもないのだろうか。ともあれ、番組の大まかな内容は以上の通りである。

散歩程度でレポートしていいのか

 ネット上では千原さんへの批判が圧倒的に目立つ。千原さんによれば「ヒマ」な人たちのコメントは気にしなくていいのかもしれないが、ゲストへの攻撃的な態度、さらに「いじめられっ子の過去を持つから、お前のようなとんでもない奴になったのだ」という主張にしか受け取れない発言、さらに彼を選んだ市民への侮蔑的な物言い等々、批判されるには十分な内容だったのは間違いない。

 特に「いじめられっ子」に関しては、政治的主張や立場を越えた問題発言だけに、強い批判を浴びるのは当然だろう。おそらくどの政党であっても容認しない発言である。

 これらとは別に筆者が気になったのは、千原さんのロケ内容だ。西川口駅前を散歩した印象で、彼は「治安は悪くない」と語っている。

 これは、「現地」に出向いた人が陥りがちな罠だな――そう感じた。というのも筆者は昨年来、川口市の「クルド人問題」を取材してきた。

 取材の拠点は川口市内のウイークリー・マンション。週刊新潮編集部から、たまに出向く程度ではわからないだろうから、現地に住んでみてほしい、という依頼を受けたのだ(その成果は拙著『おどろきの「クルド人問題」』〈近刊〉にまとめた)。

 先ほど「陥りがちな罠」と書いたのは、この取材当初の経験を思い出したからである。

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