「この辺りの高齢者は玄関の鍵をかけないから…」 岩手県でクマに襲われた女性が死亡 近隣住民は「たやすく侵入できたんじゃないか」

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「人間を怖がらないクマが増えている」

 翌日にはもう1頭駆除された。ほっと一安心したのも束の間、今でも同地域ではクマの目撃情報が絶えない。現地ではワナを設置するなどして警戒を続けている。

「本来クマは人間を怖がるはずが、お構いなく住宅地まで出てくる。そんなクマが増えている状況です」

 とは、岩手大学農学部准教授の山内貴義(きよし)氏だ。

「2年前の秋はクマの餌となるドングリの大凶作で、親子連れや若い個体が人里に降りてきた。人間の住むエリアには、畑の野菜や果物、家畜の餌まで食べ物が豊富にある。それを学習して人慣れしたクマが増えているのかもしれません。街中での出没が増えれば人と接触する確率も高まり、死亡事故が増える可能性はあります」

 人間とクマの危うい関係は、新たな局面に入ってしまったようだ。

 前編【「被害者を助けるように、一匹の白い野良犬が現れたが…」 北海道ヒグマ襲撃事件、“地獄絵図”の一部始終】では、北海道で起きた、ヒグマが深夜に新聞配達員を襲った死亡事故について一部始終を報じている。

週刊新潮 2025年7月24日号掲載

特集「第一通報者は見た! ヒグマが深夜に新聞配達員を襲った地獄絵図」より

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