ピリッとした緊張感、切れ味鋭い笑い…「審査員」千原ジュニアに注目が集まるワケ
漫才とコントの両方
7月21日、漫才とコントの両方のネタで競い合う「ダブルインパクト~漫才&コント 二刀流No.1決定戦~」という新しいお笑いコンテストが行われる。審査員を務めるのは千原ジュニア(千原兄弟)、剛(中川家)、後藤輝基(フットボールアワー)、塙宣之(ナイツ)、田中卓志(アンガールズ)の5名であることが発表された。
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このメンバーの中で最も注目されているのが千原ジュニアである。なぜなら、彼は実力派芸人として知られているにもかかわらず、これまで審査員の仕事をほとんど経験していなかったからだ。メジャーなお笑いコンテストでは初めて審査員を務めることになる彼が、果たしてどんな審査を行うのか。決勝戦が始まる前から期待が高まっている。
「ジャックナイフ」と称されたことからもわかるように、若き日の千原ジュニアはとにかくとがっていた。ネタでもトークでも言葉の刃を研ぎ澄ませ、切れ味鋭い笑いを生み出していくそのスタイルは、芸人仲間にリスペクトと同時に畏怖の念を抱かせていた。ジュニアに見られているというだけで緊張してしまう後輩芸人もいた。
今では年齢を重ねて性格的にも丸くなり、だいぶ落ち着いた雰囲気にはなっているが、無言の圧力のようなものはまだ存在している。表面的には以前よりも柔和になり、温厚な語り口で番組を進行することも増えたが、笑いに対する眼差しの鋭さは決して失われてはいない。その場にいるだけで空気がピリッと引き締まるような存在感は健在であり、そうした資質はお笑いコンテストの審査員にふさわしい。
笑いの審査では、ネタの構造や技巧、演者の資質を見抜く洞察力や分析力が求められる。さらに言えば、審査員自身が出場者から「この人に審査されたい」と思われるような権威を持っていなければいけない。松本人志が実質的に地上波テレビに出られなくなっている今の状況で、千原ジュニアは彼の代わりに「笑いの権威」としての役割をまっとうできる数少ない芸人の1人である。
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