参院選・東京“女たちの戦い”実況中継「『核武装は安上がり』発言でも大喝采の参政党候補」「疲れ気味の元女子アナ」「劣勢でも『私は幸せ者』と語る不屈の人」

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カウンター目的の男性に聴衆から「ヒマ人」の罵声

 正午前、銀座・数寄屋橋交差点。集まった聴衆20〜30人は男女問わず、50代以上の年配者が多い。各社が「トップを走る」と報じている参政党のさや氏(43)目当ての人たちである。さや氏の街頭演説にはカウンター目当ての人たちが押し寄せると聞いていたが、この日来ていたのは一人の中年男性だけだった。

 男性は、〈みんなファースト NO HATE〉と書かれたプラカードを持って選挙カーの前に一人で立ちふさがる。

 すかさず、聴衆から「邪魔だ」「お前、仕事どうした? 働けよ、ヒマ人」とヤジが一斉に浴びせられるが、男性は一歩も引こうとしなかった。

 だが、大きな混乱は起きなかった。〈妨害行為には冷静なご対応をお願いします〉と書かれたプラカードを持ったスタッフたちも慣れているようで、何度か注意はしたものの最後は放置していた。

 さや氏本人が登場すると大喝采である。

「数寄屋橋前の皆さん、こんにちわー」
「こんにちわー」

 過去に出演したYouTube番組で「核武装が最も安上がり」と発言していたことが掘り起こされ、猛批判を浴びている最中であることなど、本人も支持者もどこ吹く風といった様子だ。

握手もせずに次の会場へ

「私は情けないと思うの。子供がご飯も食べれてないの! 古古古古米を食べさせられているんですよ、日本の子供は今。そういう状況下で右も左もないと思っている。それどころじゃないんだから今」

「あちらで可愛らしい赤ちゃんが聞いてくれているけれども、子供たちが産まれてくるその土壌すらも今日本は失いつつあります。その時にね、差別だのとか、差別じゃないとか、そんなことを議論している場合じゃないんですよ! 日本人ファーストですよ! 日本人を救わなかったらこの国自体が終わっちゃうんだから!」

 こう絶叫するたび、「そうだ、そうだ」と聴衆は大盛り上がり。演説終了後、声をかけるチャンスを窺っていたが、スタッフに囲まれながらすぐに次の現場へと行ってしまった。

「陣営はカウンター対策に神経を尖らせており、聴衆との接触も止めている。マスコミも近づけない状況です」(政治部記者)。

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