「電話から女性の声が聞こえて…」 浜木綿子がいま明かす「猿翁」との別れと愛息「香川照之」への思い
「猿翁の存命中は遠慮したのでは」
昔もいまも、ベテラン俳優が自身の半生記を出版する例は珍しくない。浜木綿子(89)もその一人で、先月末に『浜木綿子 楽しく波瀾万丈』(JTBパブリッシング)を上梓した。
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「いわゆる“書き下ろし本”ではなく、“語り下ろし本”との位置付けです。大手新聞社で30年以上、演劇を担当した演劇評論家が聞き書きをまとめました」
とは一読した芸能デスク。
「浜は座持ちが良く、話も面白い。演劇評論家は、かねてから“人生のいろいろを聞かせてほしい”と依頼していたそうですが、浜は断り続けていた。自分の半生を語るなら、実質的な結婚生活が1年数カ月だった元夫の市川猿翁(3代目市川猿之助)との関係にも触れざるを得ません。猿翁の存命中は遠慮したのでしょう」
その猿翁は、一昨年9月に83歳で死去。間もなく三回忌という時の流れも浜の背中を押したようだ。
初共演で見染められて
「二人のなれ初めは、昭和36年に上演されたミュージカル『香港』での初共演でした。現場で見染めた猿翁は熱烈なアプローチを始め、浜の自宅に隣接するアパートに引っ越してきたとも」
結婚はその4年後で、浜がNHK大河ドラマ「太閤記」に出演していた昭和40年のことだった。
「浜は収録期間中に妊娠が発覚し、途中降板を余儀なくされた。この年の12月に出産したのが長男の香川照之(59)=市川中車=です。当初、浜は芸能界を引退して専業主婦になる意向でしたが、猿翁の勧めで女優業を再開したそうです」
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