国分問題「処分なし」の日テレで行われていた「奇妙な人事」 「鉄腕DASH」敏腕プロデューサーがひっそりと異動していた

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 6月20日、日本テレビがアイドルグループ・TOKIOの国分太一(50)に“コンプライアンス違反”があったためレギュラー番組「ザ!鉄腕!DASH!!」からの降板を発表すると、彼は即日、無期限で活動休止。25日にはTOKIOの解散が発表され、7月2日には所属事務所である株式会社TOKIOの廃業も決まった。ところが、国分のレギュラー番組を持っていたTBSもテレビ東京も、彼のコンプラ違反は確認できなかったという。コンプラ違反の内容は謎のまま、日テレでは奇妙な人事が行われた。

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 日テレの福田博之社長は会見で、プライバシー保護を盾に“コンプラ違反”の中身については「申し上げることはできません」を繰り返した。そのため「何のためにアンタはそこに立っているんですか!」と声を荒げる記者が出たほどだ。民放プロデューサーは言う。

「中居正広氏の性加害問題に端を発したフジテレビの轍は踏むまいという現れだったと思います。フジの会見よりもひどいという声もありますが、会社と社員を守るためだったのかもしれません。明言したのは、国分氏のコンプラ違反に日テレ社員の加担はないということ、社員の処罰はないということでしたから」

 ところが、「今にして思えば奇妙な人事異動が行われていた」と言うのは日テレの関係者だ。

「6月1日付で『鉄腕DASH』の島田総一郎CP(チーフプロデューサー)が、制作局からコンテンツ戦略本部事業局ミュージック&アーティストセンター部長へ異動したんです」

 島田氏は「鉄腕DASH」をはじめとするゴールデン帯の人気番組を統括するCPを務めていた。

そろそろ制作局長の声も

「レギュラー出演者のデヴィ夫人が話題になった『壮絶バトル!花の芸能界』(1998~2004年)や朝の人気情報・バラエティ番組『ラジかるッ』(06~09年)のディレクターとして頭角を現し、08年から『鉄腕DASH』のプロデューサーを務めました。11年に東日本大震災が起こると、TOKIOと共に“DASH村”企画で原発事故を抱える福島県に寄り添ってきました。徹底した現場主義で、正月特番『ウルトラマンDASH』でも自ら世界を飛び回って現場を仕切っていた。プロデューサーから統括プロデューサー、CPへとのし上がり、一昨年の『24時間テレビ』をはじめ『THE MUSIC DAY』、今春、一夜限りの特番で復活した『THE夜もヒッパレ』『特報!歌の大辞テン』なども統括し、そろそろ制作局長と言われていたんです。それが花形部署から今年できたばかりのやたらに名称が長い新部署への異動ですから、訝しむ声も上がっていたんです」

 とはいえ、6月1日の人事であるなら、国分問題とは無関係ではないのだろうか。

「社長は会見で、問題を把握したのは5月27日と言っていました。『許されない行為で、覚知した瞬間に降板を考えた』『即日に近い形で速やかに、顧問弁護士ではない新たに選定した外部弁護士など第三者による調査を開始した』とも語っていたので、時期から見れば6月1日の人事異動はむしろピッタリなのです」

 ということは、島田氏が国分のコンプラ問題を見逃していた、もしくは目をつむっていたということで、事実上の更迭ということなのだろうか。

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