京都「車折神社」に脅迫メールで「38歳無職の男」が逮捕…「生成AI」反対派はなぜ過激化するのか 渦中のイラストレーターが明かす“常軌を逸した”誹謗中傷の中身
イラストが生成AIに淘汰されることはない
――生成AIのイラストをどのように生み出しているのか。
私は画像生成AIでイラストを生み出すために、2年前にパソコンを買い替えました。今であれば4Kサイズでも1分ほどで作ることができます。それをずっと生成したままの状態にしておくこともできます。イラストに、いろんな構図やポーズを設定してずっと生成し続けていくことができるのです。
ただ、数は多く作れるのですが、パソコンの性能に左右されるところがあります。パソコンに負荷を与える行為なので、グラフィックボードの性能がかなり良くないとできない。一世代前だと時間がかかり、2世代前だったら、いまと同じようなレベルのイラストは生成できません。
グラフィックボードのメモリーが重要になってくるので、その許容量をオーバーしたときには生成が止まってしまいます。いまの世間は、より高画質で、より高品質なものを求めるようになっているので、機材は最新式のものでないといけません。
――かなり生成AIのイラストのレベルは上がっている。今後、人間が描くイラストは生成AIによって淘汰されてしまうのか。
生成AIが登場したからといって、手描きがなくなることはないと思います。既存のコンテンツにはそれほどの影響はないと思います。生成AIが登場したことで、いままで買っていた漫画を買わなくなっているかというと、そんなことはない。そっちでいいやとなることは絶対にないし、自分が好きなものだったら買い続けるはずです。
――しかし、生成AIについては他人の絵を無断使用しているという議論もある。
絵柄やキャラの模倣を言い出したら、コミケなどで頒布されている同人誌はどうなるのでしょうか。生成AIだけ規制して二次創作を残すのか、という議論はなされるべきです。二次創作はほとんどの人が権利者の許可を得ずに描いていますよね。権利者は何も言ってこないからといって、手描きならなぜ二次創作がOKで、生成AIはダメなのでしょうか。
ちなみに、私はいろいろな漫画やアニメの二次創作を生成AIで作っていますが、公式がNGだと言ったら作ることはありません。『BLACK LAGOON』の広江礼威先生が、二次創作はいいけれど、生成AIはダメだとおっしゃいました。したがって、私は『BLACK LAGOON』の二次創作は行いません。
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