「イカゲームの優勝賞金か！」 韓国で税金を滞納する「富裕層」が次々に摘発されているワケ
李大統領の支持率が60％
韓国で李在明（イ・ジェミョン）政権が誕生して1カ月余り。世論はおおむね肯定的評価を下しているようだ。韓国社会世論研究所（KSOI）が2日に発表した大統領国政運営評価では、李大統領の支持率が60％に近いことが判明。特に中道層からの肯定的評価が65％を超えている。就任後、韓国の株価が大きく上昇したため経済回復への期待も高まっているが、SNSを見ると“カネがらみ”でとりわけ盛り上がっている話題がある。
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現地の経済ジャーナリストがこう話す。
「李大統領の発足後、喫緊の課題のひとつが税金の取り立てでした。特に高額納税者の脱税がひどく、こうした人たちの住まいは高級マンションが立ち並ぶ江南（カンナム）エリアに集中しています。江南といえば歌手のPSY（サイ）が2012年に楽曲『江南（カンナム）スタイル』をリリースして世界的に大ヒット。歌詞でそのスノッブな暮らしぶりをディスったことで有名です」
現地統計によると、2024年の韓国の年間国税収入は日本円で約37兆円となり、前年比約8兆円の減少となる税収赤字。一方、同年上半期の滞納額は約12兆円にも上る。韓国の国税庁がこの5年間で徴収をあきらめた国税は、年平均約8000億円という深刻な状態だ。滞納の内訳は付加価値税（日本の消費税）、所得税、譲渡所得税、法人税などだが、特に江南エリアに住む富裕層の所得隠しが目立つという。
「悪質なのはソウル南東部に位置する江南3区です。江南区、瑞草区、松坡区の3つの区は韓国の経済的中心地です。特に江南区は高級住宅地、商業地、エンターテイメント施設などが集積する洗練された都会的なイメージで知られています。6月3日投開票の大統領選挙では、この江南3区と龍山区で保守政党『国民の力』の金文洙（キム・ムンス）候補が勝利しました。
ソウル全体の滞納額の実に4割が江南3区に集中していることから、滞納者の多くは保守の尹錫悦（ユン・ソンニョル）政権の支持者だったことがうかがえます。このため税金をきちんと納めない富裕層に対する保守政権の“甘さ”を指摘する声も出ています」（前出の経済ジャーナリスト）
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