「イカゲームの優勝賞金か！」 韓国で税金を滞納する「富裕層」が次々に摘発されているワケ
「増税は望ましくない」
日本では消費税率の引き上げが取りざたされているが、李大統領は選挙期間中に「増税は極めて望ましくない」という立場を明らかにし税目新設も一切しないことを公約にしていた。その公約を守るために打ち出した方法の1つが税金の厳格な取り立てというわけだ。
「滞納者には、不動産や供託金の差し押さえ措置などが行われてきました。ただ、特に保守派の支持率が高いエリアでは、税務署が政権とのコネがありそうな高額滞納者に対する取り立てに躊躇することもあったそうです。しかし、新政権は滞納者に対して容赦しない姿勢を押し出しています。これを受けて、仁川市は330万円以上の地方税を滞納している266人を 、 蔚山市も不動産や自動車を妻や息子名義に換えて脱税するなどの悪質滞納者85人を 、 出国禁止にするよう法務部に要請しました」（外信部記者）
新政権は出国禁止措置の他にもクレジットカードの停止など強硬措置をちらつかせており、今月に入って税金7000万円余を滞納していた人気ラッパーが一括納付に応じたと報じられた。税金滞納に対する世間の厳しい視線を受けて、新政権はさらに悪質滞納者約3万人を追い詰めている。
「最たるものが密告制です。滞納者の隠匿資産を発見して通報した場合、現金徴収額の5%から20%、最高3億3000万円の賞金を自動払いすると国民に呼びかけています。3日には尹前大統領の最側近で、159人が亡くなった梨泰院惨事の責任者でもあった李祥敏（イ・サンミン）元行政安全部長官が警察の捜査を受けた、と複数の現地メディアが報道。
自宅から現金32億ウォン（約3億5000万円）の札束とエルメスなど高級ブランドのバッグが発見されたといいます。一般市民からは『（Netflixドラマの）イカゲームの優勝賞金か？』『厳罰に処すべき』などの声が飛び交うなど大騒動となっています。事実とすれば悪質な脱税と言わざるを得ません」（前出の外信部記者）
日本も消費税を上げる前にやるべきことがあるような……。
