「与党過半数割れ」報道が続く中、永田町担当デスクの本音はどこに

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野田氏は意識して活動

 衆院のみならず参院での与党過半数割れ、そして政権交代も現実味を帯び始めていることについて永田町ではどうとらえられているのか。

「永田町に政局好きが集まっているとはいえ、毎年首相が交代するのを本音ではよしとはしないでしょう。政権交代への期待感は2009年の時に比べてかなり低調。当時の民主党への絶望が今もなお続いているのが実感です。あの時、霞が関には埋蔵金があるように主張していたが、見つかりませんでしたよね。今回も、減税の財源はあると言っていますが、どこまで信用できるのかと思う人もいることでしょう。

 現在の野党第一党である立憲の政権担当能力には他にも疑問がつきまとっています。特に外交・安全保障の経験が乏しい。

 野田佳彦代表自身そのことを自覚して各国のキーマンとの面会を希望して元首相の肩書を生かそうとしてきました。が、かつての首相在任は1年ちょっとであり財務相を少し務めた以外、主要省庁のトップを経験したこともない。野党は一枚岩ではなく、特に国民民主の玉木雄一郎代表は周囲に”首相になりたい”と話すなど、野心を秘めている。立憲主体の政権交代の実現度も低く、万一成立してもたちまち立ち往生するだろうというふうに言われています。今石破内閣に向けられている厳しい目は、次に誰がなっても同じように向けられる。野田氏もそこはよくわかっているはずです」(同)

 自公への逆風、野党への順風が吹き続けている状況は簡単に変わりそうにない。しかし選挙後、その風が国民にとってプラスかどうかは不透明なままなのである。

デイリー新潮編集部

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