石破は「日陰で咲け」、前原よ「なんで維新に?」、野田には「もう退け」… 松山千春がツアーで政界一喝

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 7月の参議院選挙を前に“千春節”が炸裂した――。

 フォーク・シンガー松山千春(69)が4月から行っていた全国14都市でのコンサートツアーは、6月25日の札幌をもって幕を閉じた。昨年、狭心症の悪化による冠動脈バイパス手術を受けたことで全国ツアーを中止していただけに、体調面での心配があったが、杞憂に終わったようだ。通算85枚目のシングル「君の明日」を引っ提げてのこのツアーは「チケットは全会場で即完だった」(イベント関係者)で、どこの会場も“千春コール”が響き渡った。【渡邉裕二/芸能ジャーナリスト】

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 千春のコンサートの魅力について、過去のヒット曲も惜しみなく披露することのほか、「合間のトーク」を挙げるファンは少なくない。今回も、世間のあれこれを斬る“毒舌ぶり”が繰り広げられた。

「ツアー中には、広末涼子などが俎上に載せられたほか、最終日にはTOKIOの国分太一の騒動なども取り上げ、会場を盛り上げていました。国分騒動については『ザ!鉄腕!DASH!!』が大好きで、いつも飯を食いながら見ていたなどと言って会場の笑いを誘っていました」(往年のファン)

 ファイナル公演では、参院選に向けた「政治ネタ」で熾烈な発言がされたようだ。

 たとえば、6月11日の3回目となる党首討論で、野党3党の党首と内外の諸課題について議論を交わした石破首相。野党から「現金のバラ撒きはしないでしょうね?」と迫られたことについて、千春は、

「石破さんは『我が党も我が内閣もそういうことは考えておりません』と言っていた。ところが、その直後に1人2万円を給付するって言い出した。いやぁ、政治家が平気で嘘をつくような。これは絶対、子供たちにはいいことではないと思うよな」

 と言うと、石破総理を「花」に例えながら、次のような見方を示した。

「花にもいろいろあると思うけど、石破さんというのは日向ではなく日陰に咲く花だと思う。そういった花は人目に触れないところでは目立つ。石破さんというのは、そういう花なのだと思う。ところが、その日陰に咲いていた花がいきなり日光の下に……、日のあたる花壇なんかに植えたりなんかしたら、いきなりシュンってな。要するに、石破さんというのは、日の当たらないところでは素晴らしいのだけど、それが表舞台に出てきたら大して利用価値がないってことだな。俺は、そういう風に評価しているし、これからも石破さんとは、そういう気持ちでお話をしていく」

「バカやろー」「俺たちの子供、孫たちは平和で豊かに暮らしていけるのか」

 さらに、自民党を含む、野党についても「今はどこの政党もそうだけど」と前置きしたうえで、

「正直言って、これだっていう人間がいない。これから参議院選挙が入るので各党は、いろんな政策や公約を出してくるんだけどね。で、消費税をなくそうとか、減税しようとかな、いろんなことを出してきているわけだ。でもな、10年後、50年後の日本はこうしましょう、我々の……多分出会えないかもしれない孫、ひ孫、さらにその次の世代の日本をこんな国にしましょう、って言ってくれる政党がどこにあるかってことだよ。目の前だけの、物価が高い、だから消費税を下げろ、税金を下げろ、さらにガソリン、電気、ガス……って」

 と、野党が短期的な政策ばかりに焦点を当てて、将来の日本に対してのビジョンを示していないことに不満を示す。また石破総理の訴える公約についても、

「石破さん自身からは、物価高を超える賃金高(を目指すという訴え)……。つまり、物価が高くなる。けど、それよりも賃金が高くなりゃ、いい暮らしが出来るんじゃないかって。『バカやろー』ってことだよ。石破さん、そんな考えしか持ってないのですかってことなんだよ。賃金さえ上がれば物価が高くなっても、十分生活がやっていけるんじゃないかって…、それは違うだろう」。

 戦後の日本の発展についても触れ、

「我々の爺さんや婆さん、父さん、母さんの厳しかった時代というのは、第二次世界大戦で広島、長崎に原爆を落とされ、敗戦の中から、それこそ何もないところからのし上がって、必死に必死に頑張ってきた。そして、高度経済成長、昭和30年から40年代、50年代というのは勢いがあった。ところが平成、令和に入ってからは、それが高止まりしている……。ここで日本は何をやればいいのか、どうしていったらいいのか……。何をやったら俺たちの子供、孫たちは平和で豊かに暮らしていけるのか。そのために今、俺たちが出来ることは何かって、そういうことを考えてくれるような政治家が1人でも多く出てきてもらいたいと思っているんだよ。そういったことのためにも消費税は、残しておかなくてはならないんじゃないかと思っている。ところが、そういった将来を見据えての姿勢を語ってくれる政治家が少ないのが、実に寂しい」

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