「トークのセンスは抜群だった」…プロレス転向「ウルフ・アロン」にバラエティ界から広がる「残念」「もったいない」の声

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 6月23日、東京五輪・柔道男子100kg級の王者、ウルフ・アロン(29)が新日本プロレスに電撃入団したと発表された。これまでも柔道家が総合格闘技に転向する例はあったが、プロレスへの転向はバルセロナ五輪95kg超級・銀メダリストの小川直也(57)以来で、五輪の金メダリストでは史上初という。これに対し「もったいない……」と残念がっているのがバラエティ界だという。

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 ウルフといえば、2021年の東京五輪で金メダルを獲得した直後からお茶の間を賑わした。民放プロデューサーは言う。

「五輪が閉幕した8月9日の翌日からテレビやラジオに引っ張りだことなり、10月にはTBSの『オールスター感謝祭』に出演し、クイズの成績で総合2位となり100万円をゲット。翌年1月までの半年間に出演した番組数は100本を超えたと言われています。その人気を支えたのが、イジられて面白いボケキャラでした。イジリの返しでも笑いが取れるセンスの良さもあり、ツボを押さえたトーク力やアドリブ力も合格点で、お笑い偏差値の高いアスリートでした」

「自身を動物に例えると?」という問いに、「名前からしたらオオカミだが、オオカミの皮を被った(自身に似ている)タカアンドトシのタカさん」と答えたこともある。根っからのお笑い体質であるが、柔道界のPR役として大いに貢献した。

「ところが、昨年のパリ五輪の代表に決まったのは、全階級で最後でした。五輪直前に出演した『ジャンクSPORTS』(フジテレビ)ではギリギリで代表に内定したことについて、『テレビ出すぎて……。楽屋弁当、おいしいっすね、本当に。いっぱい食べさせていただきました。ありがとうございました』と切り出し、『その甲斐もあって、体重が3カ月後、12月末前には、125キロにならさせていただいて……』と、100kg級に戻すのが大変だったと打ち明けていました」

“ご意見番”の翌日に

 結局、パリ五輪の個人では7位に終わり、同年9月、今年6月8日に開催される全日本実業柔道団体対抗大会で現役引退の意向を発表していた。

「全日本実業柔道団体対抗大会には所属するパーク24の一員として出場し、全3試合で勝利しましたが、チームは準優勝に終わりました。2日後の10日に引退を発表して、早速22日には『サンデーモーニング』(TBS)のスポーツコーナーに“ご意見番”として登場しました。サッカーJ2の試合で相手の首を絞めた選手が一発レッドカードとなったプレーについて、『首を絞めたければ柔道をやればいいだけの話。技としてありますから』と言い放つなど、相変わらずキレのあるコメントに、今後はテレビ界からオファーが殺到すると見られていました。スポーツキャスターの道だってあり得ました」

 ところが、その翌日にプロレス入りの発表である。

「バラエティ界ではショックの声が広がりました」

 彼はプロレスを選んだことについて、「好きだったから」とあっさりと答えている。

「大学生の頃から、毎週、録画しておいた新日本プロレスのテレビ放送を見るのが楽しみで、『いつか柔道でやり残すことがなくなったらやりたいと思っていました』と答えていました。何だよ、テレビじゃなかったのかと……」

 とはいえ、プロレスとバラエティの二刀流もあり得るのでは?

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