筋肉美に目覚めた“鬼の減量”グラドル 「胸が小さくなった」批判もはねのけ…ボディコン経て美意識に変化
「痩せないで」「胸が小さくなったじゃん」
減量に対し、ファンの大半は応援してくれた一方、一部には「痩せないで」「胸が小さくなったじゃん。ほら見ろ」などの声もあったが、高橋は「そういう意見は来ましたけど、『でも、やるって決めたからやるぞ!』と思いながらやってました」と笑顔で振り返る。
大会直前にはトレーニングだけでなく、体を絞るため塩抜き、さらにボクサーのように水抜きも行った。
「塩抜きは割といけたんですけど、水抜きがきつかったですね。1日ほんの少量しか飲めない。空腹も水を飲むと少し紛れるじゃないですか。でもそれができないので。全然寝られないし、水が不足するのですぐ足もつって。感覚が鋭敏になるので、ちょっとした物音でも起きちゃうんです。最後はサウナにも行って水を絞り出しました」
大会前日には「もうコンテストなんて一生出ない」と思うほど追い込まれていたという。しかし、その苦しみの果てには一瞬の光があった。
「大会当日の朝に『筋肉に元気を出すためにステーキとお米を食べていいよ』とトレーナーさんに言われたんです。それで食べたら、一気に元気になったんです。気分も前向きになって『あれっ、きょう優勝できる!』と思いました(笑)」
さらに羊羹、ブラックサンダーを食べたことで気力を回復し、臨んだ本番。会場には友人やファンも駆けつけていた。舞台に立つと緊張で足が震えた。それでもひたすらに練習してきたポージングをやり続けた。結果は2位だった。
「全力を出し切ったぞという達成感はありました。でも2位で悔しい気持ちもすごく出てきて。なので『もう一回大会に出たいのかな、私』って思いました。なので今は検討中です。来年もし機会があったら、また出場してみようかなって思ってます」
解放された食欲
大会が終わると、抑えていた食欲が壮絶なほどに解放された。
「まずファンの方が買ってきてくださったクリスピークリームドーナツを食べました。あと三ツ矢サイダーも飲みました。味のない炭酸水をずっと飲んでいたので、味のついた炭酸飲料は本当においしくって。その後は家系ラーメンを食べて、小倉トーストを2枚食べて、ビールを飲んで。その後アイスを食べて。もう幸せで、食欲が止まらなくなります。明日死ぬのかなってぐらい食べちゃって、お腹が苦しすぎて寝られなかったです(笑)」
大会翌日もケーキを5個、ハンバーガー、寿司、冷麺……と食欲は止まらない。
「水分のむくみとかもあると思うんですけど、コンテストの次の日には4キロぐらい増えてました(笑)。ただトレーナーさんには1か月くらいは好きなものを食べていいと言われていたので、食べたいものをある程度食べて、また前の生活に戻して行こうかなと思ってます」
大会出場の反響も大きかった。大会前には減量の様子をSNSで発信すると、ウェブメディアに連日取り上げられた。それをきっかけに高橋を知る人の数も増えたという。
「ファンの方もそうですけど、身近な人に『刺激をもらいました』と言ってもらえました。ファンの人の中には『コンテストに僕もエントリーしました』という方もいて。体作りについてSNSのフォロワーさんから相談されることも増えましたし、女の子からの質問も増えて嬉しいです」
大会出場を機に、美しいボディーへの考えが変わったと話す。
「私も以前は細いことが正義と思っていたんですけど、それが変わりました。30歳を過ぎると食べないと頬がこけてしまって、すごく疲れたように見えちゃうので。顔に肉を残しながら健康的に痩せるんだったら、私の場合は1,500キロカロリーぐらい食べながらがいいと思いました。あと健康的に痩せた方が元気も出るし、エネルギー不足にもならない。人それぞれ骨の太さも違うんです。私は骨が太い方なので華奢な子を目指そうと思っても難しいんです。でも筋トレをはじめるようになってからそれが個性だと思えるようになってきました。誰かと比べるのでなく、自分のトータルバランスがよければいいと考えが変わりました」
グラビアは今後も続けるが、かつて自分も苦しんだダイエットについての正しい情報を発信したいと考えている。
「減量中にダイエット検定を受けて、プロフェッショナルアドバイザーという資格をもらったので、正しいダイエットの知識を伝えていきたいです。断食とか無理なダイエットをしている人は今でもいるので、そうではなく食べながら痩せる健康的な体作りの情報を発信していきたいです。細いだけじゃなくて、筋肉がついてるのもかっこいいぞと伝えられたら嬉しいですね」
ボディメイク大会への挑戦は、様々な面で高橋を変えたようだ。
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かつては自信を失い、強迫的な“痩せなければいけない”という思いに取りつかれていた高橋凛さん。別記事「『過食嘔吐で顔がボコボコでした』 ラウンドガールで注目の高橋凛、暗黒期からの脱出を語る」では苦しかった日々と、そこから抜け出すまでの道のりを語っている。

























