【蓮舫氏出馬へ】「山尾ショック」の二の舞で肝を冷やすギリギリの候補者たち

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「2位じゃダメなんですか」が尾を引いて

「極端なことを言うと、その3人以外は蓮舫氏の出馬に慎重派だということです。特に蓮舫氏が出てくることで当選が危うくなる人たちは“嫌な思い”をしているようです」(同)

 蓮舫氏は民主党が政権を奪取した2009年、行政のムダを省く「事業仕分け」の責任者として、「2位じゃダメなんですか」との言葉を残した。

「結果としてスパコンの予算は大幅に減額されました。蓮舫氏には他人にきつく厳しく当たってしまう性向があり、それがうまく行くこともありますが、反発を買うことも当然あり、それが嫌がられているとの指摘は根強くありますね」(同)

 立憲は2019年の参院選比例代表で8、22年の参院選比例代表で7議席を獲得した。

「今回10議席を獲得できるなら別ですが、さすがにそこまでは届かないと見られています。そのため近年の選挙でギリギリの当選だったり、わずかに届かなかったりした候補者は正直“ざわついて”いるようです」(同)

「蓮舫出馬」で割を食うのは

 具体的に、ギリギリの線の候補者としては川田龍平(19年に6位で当選)、石川大我(19年に7位で当選)、白眞勲(22年に次点で落選)の各氏らの名が上がっている。

「蓮舫氏が圧倒的に得票し、自分以外の複数人が当選できるだけの票の掘り起こしをしてくれるなら別ですが、その可能性は低い。知名度を生かしてトップ当選はほぼ確実視されていますが、その分しわ寄せと言うか割を食う候補が出てくるというのが実際のところなのでしょう」(同)

 蓮舫氏の不人気で票が逃げる危機感というよりはむしろ、限定された議席数が蓮舫氏に奪われた結果、自身が落選する危機感の方が強い、ということなのかもしれない。

「野田氏を筆頭に蓮舫氏擁立に舵を切ったのは、“得られるものの方が多い”との判断があったからでしょう。立場が危うくなる人たちの声は“雑音”でしかないのかもしれません」(同)

 弱者の声に耳を傾けるのはかくも難しいということだろうか。

デイリー新潮編集部

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