「大谷翔平」打撃絶好調のウラで盟友「ベッツ」が吐露した「板挟み状態」…やはりドジャースは「大谷のチーム」なのか

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ベッツが打ち明けた悩み

 オールスターゲームが“分岐点”となることは、今季ナ・リーグを指揮するドジャースのデーブ・ロバーツ監督(53)も認識しており、24日のロッキーズ戦前に投打の二刀流出場を完全否定している。

「オールスターゲームのファン投票・中間発表があって、記者団は大谷が両リーグ1位の投票数となったことから質問しました。『ピッチャーでも出場させるのか』との質問が出た途端、強くクビを振って否定していました。『では、リードオフマン(1番バッター)で起用するのか』と聞き直すと、『そっちの質問にはイエスだ』と返していました」(前出・現地記者)

 大谷は昨年も「ホームランダービーには出ないでくれ」の球団要請を受け入れている。「DHのみとなる出場」も受け入れると思われるが、「リードオフマン」の構想が後半戦の新たな課題ともなりそうだ。

 大谷の次を打つ2番バッターのムーキー・ベッツ(32)が自身のポッドキャスト番組「On Base with Mookie Betts」のなかで、大谷と          の関係性を語っていた(6月7日配信)。大谷の打撃の好調さを称賛した後、こう告白した。

「今のオレは板挟み状態と言うか、どっちつかずになってると感じるときもあるんだ」

 ベッツは大谷が加入するまで「1番」の打順を任されていた。大谷にその定位置を譲り、3番のフレディ・フリーマン(35)との間に挟まれる2番バッターの役目を「難しい」「迷うときもある」と打ち明けたのだ。

「大谷が27号を放った24日のロッキーズ戦では、ベッツも2安打をマークしていますが、その前カードのナショナルズ3連戦では13打数3安打。今季のトータルでの打率成績も2割5分台で苦しんでいます」(前出・同)

 ベッツは「与えられた責任は果たす」と最後は前向きな言葉で締めていたが、こうも語っていた。

「ショウヘイにはできるだけ積極的にスイングして欲しいと思っている。彼に四球なんか選んでほしくないんだ。でも、実際のところ、相手(投手)は(四球で)歩かせてもいいと思っている。与えられた役目は果たすが、オレ自身も(進塁打狙いよりもバットを)思い切り振っていったほうが(個人成績が)良くなるんじゃないかって。いや、チームが勝つことが最優先だ。ショウヘイがホームランや長打を打ったときは一気に気が楽になるよ。(進塁打などで)肩の荷が下りる感じがある。『このボールを振るべきかな』とかって迷いがなくなるし。逆にショウヘイがあっさりと1、2球でアウトになると、重圧だなって思うときもある」

 大谷とベッツの仲は良好だ。しかし、この話は大谷がドジャース移籍を決めた23年オフにも指摘されていた。大谷、ベッツ、フリーマンの3人はMVP受賞者でもあり、3人のプライドがぶつかり合って、チームがまとまらなくなるのではないかとも懸念されていた。今、ベッツが四球やシングルヒットで出塁した大谷を次の塁に進め、チームの勝利を最優先に考えることでまとまっているのだとすれば、ドジャースのなかで何の制限もなく、「自由に打つこと」が許されているのは、リードオフマンの大谷だけかもしれない。

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