「インディアンス」は大丈夫なのか 「改名」で売れる芸人・売れない芸人の違いとは
「水ダウ」で改名ドッキリ
6月18日放送の「水曜日のダウンタウン」(TBS系)にて、お笑いコンビ・インディアンスの「改名ドッキリ」が行われた。「インディアン」はアメリカ先住民族を差別する言葉であるため、その種の団体から「芸名として使うのはふさわしくない」と抗議を受けたら、2人はコンビ名を変えるのかどうか、という内容だった。
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【写真】実はひっそりと改名していたコンビ、懐かしの超レアショット
この企画がドッキリであることは最後に明かされたのだが、インディアンスの2人はこれを良い機会だと考えて、実際に改名をすることにした。そして、番組内で「ちょんまげラーメン」という新コンビ名を発表した。今後はこの名前で活動をしていくことになる。
芸人にとって名前は看板であり、その改変は一種の勝負である。これまでの歴史では、改名によってブレークのきっかけをつかんだ者もいれば、むしろ迷走の印象を強めてしまった者もいる。売れる改名とそうでない改名の違いは、名前そのものの良し悪しだけはなく、改名に至る背景やタイミング、芸風との整合性など、さまざまな要素によって左右される。
成功例として最も有名なのは「新・ウンナンの気分は上々。」(TBS系)の企画で「バカルディ」が「さまぁ~ず」に変わり、「海砂利水魚」が「くりぃむしちゅー」に変わったことだ。
この2組は、改名の前から業界内では実力を認められていたのだが、世間的にはまだマイナーな存在だった。ただ、改名した頃から徐々に仕事が増え始め、次々に冠番組を獲得する人気者になった。この改名企画に携わったウッチャンナンチャンの内村光良は、それによって芸人の人生を左右してしまうことに責任を感じ、これ以降は芸名を変える企画には手を出さないことに決めたと言われている。
この成功に続いて、改名という禁断の果実に手を出したのが有吉弘行と森脇和成のコンビである猿岩石だ。彼らは90年代中盤に「進め!電波少年」(日本テレビ系)のユーラシア大陸横断ヒッチハイク企画で大ブレークして、一躍時の人となった。しかし、ブームが落ち着くと人気も下降線をたどり、みるみるうちに仕事は激減してしまった。
そんな彼らは起死回生を狙って「プレゼンタイガー」(フジテレビ系)という番組の企画で「手裏剣トリオ」に改名した。しかし、鳴かず飛ばずの状況は変わらず、2004年にはコンビを解散した。有吉が個人として再ブレークを果たすのはここから数年後のことだ。
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