佐々木朗希「60日間の負傷者リスト」入りで“今季絶望”か…ロッテOB投手は「新人賞どころか1シーズン投げ切れるか不安だった」

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新人賞など論外!?

 前田氏は連載で「今のまま我を貫けば、大きなバッシングを浴びる流れは避けられない」と指摘。佐々木にとっては不幸なことに、この前田氏の“予言”は的中した。

 さらに前田氏は、それでも佐々木がメジャーに移籍したいのなら《とにかくチームをVに導くため今季フル稼働し、ロッテと世の中のファンを納得させるべきだ》と注文を付けた。では佐々木の2024年は、どんな成績だったのか。

 佐々木は18試合に登板して10勝5敗、防御率は2・55。勝率は66パーセントを超え、完投も1回あった。おまけにシーズンを通じてホームランを2本しか打たれなかった。

 見事な成績であり、チームに貢献した──と言いたいのだが、この年の佐々木はパ・リーグの投手成績ランキングには全く顔を出していない。なぜなら投球回数が111・0イニングで、規定投球回に達しなかったからだ。改めて前田氏に話を聞くと、規定投球回の問題は大きいと指摘する。

「佐々木投手が新人賞を獲れるほど活躍できるとは最初から考えていませんでした。それ以前に『ちゃんと1シーズンを投げきれるのか』と心配で、その不安が最悪の形で的中してしまったわけです。彼はNPBの通算5シーズンで一度も規定投球回に達していません。これがドジャースでの不調や故障者リスト入りした重要な原因の一つだと考えています。特に昨シーズン、我慢して投げ続けるという経験を積めなかったのは本当に痛かった。『不完全な体調でも投げられる』という自信を得ていたら、佐々木投手は殻を破れたのではないかと思うのです」

 第2回【ドジャース首脳陣が「痛みはない」と断言も「佐々木朗希」はなぜ復活できない? ロッテOB投手は「ケガとうまく付き合った経験がない」と指摘】では、佐々木の病状は「右肩インピンジメント症候群」と発表されたが、実は痛みはないのではないかという疑惑や、甘やかされて「不完全な体調でも投げられる」という自信を得られなかったことの大きさについて、引き続き前田氏の解説をお届けする。

註1:Dodgers' Roki Sasaki Named Biggest Disappointment of Season By AL Executive(Sports Illustrated:5月3日)

註2:【ロッテ】佐々木朗希にOB前田幸長氏が警鐘「我を貫けば、伊良部さんより大きなバッシング浴びる」(東スポWEB:2024年1月27日)

デイリー新潮編集部

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