フジテレビ、遂に午後の再放送ドラマ枠もテレ東に敗北 「医龍」でさえ“視聴者にハマらない理由”
テレ朝の再放送が強いワケ
「いずれもベテラン俳優が主演で、年配の視聴者が楽しめるドラマです。特に16時台に放送される『相棒』は、他局が情報ワイドショーを並べる中で唯一のドラマ枠。再放送にもかかわらず二桁の数字を取ったこともありました。そのまま夕方のニュース『スーパーJチャンネル』(16:48~19:00)に視聴者を誘導し、テレ朝の全日帯(6~24時)の平均視聴率を押し上げました。この番組編成が年間視聴率の三冠王に結びついたと言われています」
ちなみに、この時間帯、日本テレビは「情報ライブ ミヤネ屋」(13:55~13:50/読売テレビ制作)、TBSは「ゴゴスマ―GO GO!Smile!―」(13:55~15:49/CBCテレビ制作)を放送している。いずれも生放送の情報番組だ。
「再放送ではないので制作費がかかっていると思う方もいるようですが、どちらも系列局が制作する番組ですから、キー局はひと休みといったところ。この時間帯、ドラマの再放送は見たくないという視聴者に人気です」
なぜフジは情報番組を放送しないのだろう。
「費用対効果がいい、これに尽きると思います。かつてフジは、情報ワイド番組『バイキングMORE』(11:55~14:45)などを15時近くまで放送し、ドラマの再放送枠は1時間しかありませんでした。『ぽかぽか』も当初は同じ時間帯の放送でしたが、2023年4月から1時間短縮され、ドラマの再放送枠が2時間に拡大されたのです」
ドラマの再放送でコストカットはできたかもしれないが、効果という点では疑問が残る。フジにはもっとドラマの名作や人気作があったはずなのに……。
真横にテレ東
「フジのドラマにハマる視聴者がこの時間帯に少ないのではないでしょうか。田村正和さんの大ヒットシリーズ『古畑任三郎』の再放送も、テレ東の映画に敗れたことがありました。原因ははっきりしないのですが、視聴者層にハマらなかったと言うしかありません。同じドラマを2話続けて放送するという編成も、少し芸がないかもしれません」
よほどのファンならともかく、2話続けての視聴は、やはり飽きる。そのためか、テレ朝とは逆に、再放送ドラマの数字の悪さがニュース番組「Live News イット!」(15:45~19:00)にも及んでいる。
デイリー新潮は3月4日配信の「『もはや深夜番組の数字』フジ夕方ニュース『イット』の視聴率がテレ東『孤独のグルメ』の再放送に抜かれた」で、2月27日放送の「Live News イット!」の18時台の個人視聴率が1・4%を記録し、テレ東の再放送ドラマ「孤独のグルメ」の2・0%に負けていたことを報じた。
「それ以上に、『イット!』がテレ東の情報番組『よじごじDays』(15:55~16:54)に肉薄されていることには驚かされます。6月12日の視聴率は、『イット!』が世帯1・4%、個人0・7%だったのに対し、『よじごじ』は世帯1・3%、個人0・6%でした。報道番組の『イット!』がテレ東の関東ローカルの情報番組に並ばれてしまったのです。まさに負の連鎖に襲われていると言わざるを得ません」
年明けから大荒れのフジだが、6月25日には親会社であるフジメディア・ホールディングスの株主総会が開催される。
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