話題のドラマ「二番目の恋」はこれで終わってしまうのか 物語に仕込まれた“ウルトラC”とは

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新月9の企画案も物語の柱

 つまり今回のドラマは、千明と和平の恋模様と並んで新月9の企画案が物語の大きな柱になっているのだ。これはいったいどういうワケなのか。

「劇中で万理子が書いた月9の脚本企画案は、千明のような情に厚い女性に万理子が憧れて“片思い”をしている、というストーリーです。実はこの脚本が今後の月9に受け継がれるのでは、との憶測を呼んでいます。千明を演じた小泉と万理子を演じた内田をキャスティングし、女性2人を主人公にしたスピンオフ的なドラマが新たに制作される、というもので脚本は岡田恵和氏の続投となります。そうなれば、今回の月9自体がこの先に制作される新月9ドラマの序章になっていたという巧妙な構造となり、事実上、『続・続・最後から二番目の恋』の続編という位置付けになるのです」

 確かに、フジテレビはヒットドラマが誕生すると数々のスピンオフドラマや映画をすかさず制作するなどこの手の企画は得意だ。例えば、1997年放送の連続ドラマ「踊る大捜査線」が高視聴率を記録すると、スリーアミーゴスが主演のミニドラマのほか、98年に映画「踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!」、2003年に同「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」を公開。

 次いでサブキャストを主人公にした「交渉人 真下正義」(2005年)、「容疑者 室井慎次」(同)が制作された。それからほぼ20年となる昨年にも同「室井慎次 敗れざる者」と「室井慎次 生き続ける者」が相次いで公開され、来年には「踊る大捜査線 N.E.W.」が公開予定だ。

「実は、小泉は劇場版1作目『踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』(98)に猟奇殺人犯・日向真奈美役で出演しており、踊るプロジェクトの12年ぶりの新作映画『室井慎次 生き続ける者』にも、14年ぶりに再登場しています。フジとしては『踊る』『二番目の恋』両シリーズにあやかった“小泉祭り”の再来を狙っているのでは。そんな仕掛けにすれば、評判が良かった今回の月9のファンも取り込める受け皿のような新月9ドラマになるでしょう」(フジテレビ関係者)

 2012年1月期の連続ドラマ「最後から二番目の恋」、2014年4月期の同「続・最後から二番目の恋」に続くシーズン3の最終回の放送がもう目の前だ。千明と和平の恋の結論以上に、千明が応募した新月9の採否がやけに気になってしまう……。

デイリー新潮編集部

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