「7月5日に東日本大震災の3倍の津波が」 荒唐無稽な予言をなぜ中国人は信じるのか 「風水が重要視され、超自然的なことを信じる土壌」
「正確に予測するのはNASAでも困難」
三者三様の広まり方を見せている予言だが、地震予知に詳しい東海大学・静岡県立大学客員教授の長尾年恭氏は「的中する可能性はまずない」と語る。
「予言が指定しているあたりの海域には火山活動もありませんし、プレートの境界もありません。また、東日本大震災の3倍の大きさの津波というのは、地震が起こせる規模を超えています。巨大隕石でも落下すればあり得ますが、それを正確に予測するのはNASAでも困難でしょう」
そもそも、現在の科学力では地震を正確に予測することはできない、というのが通説だ。
「地震の前に現れる電磁気の異変に着目した予測方法が注目されていますが、それでも10分前~1時間ほど前が限界で、研究途上です。今後さまざまな観測方法が発達すれば、前日くらいに分かるようになる程度ならあるかもしれません。ただ、東京大学地震研究所や日本地震学会、研究者の間では、現在の科学力では日時までの予測はできないというのが共通認識です」(同)
NASAと地震学会を超える予知力を持つたつき氏に、各地の混乱が見通せないはずはないのだが。
前編【「7月5日に東日本大震災の3倍の津波が押し寄せる」予言で大混乱 「7月のツアーは全然ダメ」 観光業に大打撃】では、予言で海外からの予約が激減するなど大打撃を受けている観光業界の「嘆きの声」を紹介している。



