「天覧試合でサヨナラ本塁打を打ったバットも」 長嶋茂雄さんの葬儀で飾られたお宝の数々 グッズを管理する財団設立の背景に「大量売却で四散の過去も」

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「ミスターゆかりの品々を大量に売却した一茂氏」

 かつて長男の一茂氏が、野球関連の記念品をはじめミスターゆかりの品々を、コレクターとして知られた福井県の男性実業家に大量に売却したことがあった。それらは、この男性が運営するスポーツミュージアムで所蔵されていたのだが、同館は13年に閉鎖され、ほどなく男性も亡くなってしまった。一連の経緯を知る事情通が明かす。

「その後、所蔵されていたスポーツ関連の膨大なコレクションは、都内の業者の手でネットオークションにかけられました。その中には、現役時代に愛用していたグラブなど、長嶋さんゆかりの品も多くあった。生前の長嶋さんは、自身の周りの物品が四散するという事態を憂えていました。結果的には現実となったわけですが、そうした経緯もあって財団法人が立ち上げられたのだと思われます」

ミスターの“終活”

 件の財団の役員には、公認会計士や元報知新聞の長嶋番だった“最側近”と目される人物などが名を連ねているのだが、親族は含まれていなかった。それでも、

「土地や建物を財団法人に遺贈しておいて、実際には遺族が自分たちの居住用に使うなど、財産を利用しているような場合は課税対象と見なされます。ですが、例えば代表理事が長嶋さんから次女の三奈さんに引き継がれたからといって非営利目的が変わるわけではなく、それをもって財産に課税されることはありません」(先の浦野氏)

 ミスターの“終活”からは、かような深謀遠慮が見て取れるのだ。

 前編【「田園調布の自宅は土地だけで7億円」 長嶋茂雄さんの膨大な遺産と終活 前住居では「嫌いな人の顔写真を貼って、フルスイング」】では、長嶋さんが遺した数々の不動産について、詳しく報じている。

週刊新潮 2025年6月19日号掲載

特集「独自調査で判明 長嶋茂雄の『遺産』と売却された『思い出の品々』」より

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