つれない「マイナス回答」だけ返って来た! 中居正広氏「フジ・第3者委員会」への反論の本当の狙いとは

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つれない回答

「つまり中居氏側は、世間のイメージするような『性暴力』は行っていない、決して女性との間のことを隠し通そうとしたわけではない、というスタンスです。ところが、フタを開けてみれば報告書では、被害女性は示談における守秘義務の解除に応じたが、中居氏は拒否したとある。こうなると、密室での出来事はやはり中居氏にとっては都合の悪いことなのだ、と多くの人が思ったのは事実。結果、世間の中居氏への心証を悪くした一因だったという主張です」(同)

 そういった中居氏側の主張に対し、第3者委員会の対応はつれないもので、証拠の開示を拒否し、「今後のやりとりを差し控えさせていただく」と回答したのだった。要するに「これまでの経緯を知らせるつもりはないし、これからは連絡もしてくるな」ということである。ゼロ回答どころかマイナス回答といってもいいくらいのつれなさなのだ。

 名誉棄損やプライバシー侵害に詳しい弁護士によれば、

「この全面拒否ともいうべき対応は織り込み済みではないかな、と思います。それでも第3者委員会への不満を公にしたかった、という考えがあったのは間違いないでしょう」

本当の狙いとは

 世間の反応を見る限り、必ずしも今回のアクションは名誉回復にはつながっていないようにも見えるのだが――。

「フジ側からの提訴の可能性を踏まえ、それをけん制する狙いの方がメインかもしれないですね。決して全面降伏をしているわけでもなければ、一方的に非があると認めたわけでもない、という立場を明確にしておくということです。今後、中居氏側が“被害女性との間に何があったのか”について踏み込む可能性もあるかもしれません」

 女性は当時、フジの社員だったので、彼女に対して何をしたのかということは、フジが中居氏への提訴を検討する際には重要なポイントとなりうる。また、中居氏にとっては今後の社会生活にも大きな影響を及ぼすポイントでもある。中居氏側が主張しているように、世間一般がイメージする「性加害」が存在していないことが証明されれば、彼の名誉はある程度回復されることになるかもしれない。

 が、それはそのままフジへのダメージにもなりうる。組織を守るために、中居氏をスケープゴートにした、といった批判を招くからだ。双方が納得できるゴールを見出すのは極めて困難で、トラブル前の蜜月が嘘のような状態なのである。

 あの夜、会食さえセッティングされなければ――別の「世界線」を想像するのは、心身に傷を負った被害女性だけではないようだ。

デイリー新潮編集部

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