「奔放で型破りな女性皇族」から脱皮 皇室きっての国際派「高円宮承子さま」のDNA

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友好親善の遺志を継ぎ

 死別から1年半となる04年3月、承子さまは学習院女子大学国際文化交流学部への進学が決まっていたが、エディンバラ留学を優先して学習院を休学。同大中退を挟んで4年余りに及んだ英国生活に終止符を打ち、08年7月に帰国されると、海外からの留学生が多数学ぶ早稲田大学国際教養学部で9月から新たな学生生活を始められた。

「早大でも海外の学生に囲まれる生活を送られています。社会に出る前から重ねられてきた国際感覚の厚みは相当なものだったのです」(同OB)

 13年4月に就職された日本ユニセフ協会は、国連児童基金(ユニセフ)の公式な窓口。国連の活動に連動して日本国内で募金活動などを行っている。承子さまは14年7月にユニセフの業務でベトナムをご訪問。18年9月には、やはりユニセフの業務で東ティモールに足を運ばれている。成田空港を出発し、ユニセフの募金で建設された小学校を視察された。

 19年9月にはスイスを訪問され、ユニセフの事務局があるジュネーブでワークショップにご参加。また23年5月には前月に天皇陛下の即位礼に参列したヨルダンのフセイン皇太子への返礼を兼ねて皇室代表として久子さまとご一緒にヨルダンへ渡航し、同皇太子の結婚式に参列された。同12月には、日本・ハンガリー外交関係開設150周年記念「ブダペスト―ヨーロッパとハンガリーの美術400年」のオープニングセレモニーが開催された国立新美術館をご訪問。日本側の代表として式典に出席された。

 国際親善の場に積極的に足を運ぶ承子さまについて、既出の儀典官室関係者はこう話す。

「神話の時代から2600年余りの歴史があるという説や、継体天皇以前は血筋が違うといった説などがありますが、継体天皇以降のDNAだと仮定しても、1500年も続くのが皇室です。世界最古の王室の重みを最も感じていらっしゃる現役世代の皇族こそが、グローバルスタンダードを熟知した承子さまなのです」

朝霞保人(あさか・やすひと)
皇室ジャーナリスト。主に紙媒体でロイヤルファミリーの記事などを執筆する。

デイリー新潮編集部

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