「静かな退職」は一時的なブームでは終わらない? 「出世」や「独立」を目指さないAI時代の“勝ち組”の姿とは
オレはオレ
「定年」という言葉はどこか哀愁が漂うものである。60歳となり、同じ会社に約40年間勤めてついにその最後の日を迎え、一応部署の人々にお礼のスピーチをする。場合によっては65歳までの雇用延長はあるものの、役員にならなかった人物としては最前線での活躍は見込めないことが多い。
しかし、これを悲観的に捉える必要はない。あまりにも無能、ないしは有害で会社がクビを切らない限り、多くの人は無事に定年を迎えられる。平穏かつ幸せにそうした定年を迎えるにあたり重要なのは、早い段階で「私はもう出世しない」と腹をくくることである。...