「母が宗教をやってくれて良かった」 34歳インフルエンサー「宗教2世」が達した境地
まりてん・インタビュー第1回
風俗業界で働きながら人気インフルエンサーとして活動する、まりてん(34)初の著書『聖と性 私のほんとうの話』(講談社)が好評だ。精神的に辛い時期を乗り越えた体験や、自身が宗教2世であることを率直に綴っていて、多くの人の共感を呼んでいる。今の思いを聞いた。(全5回の第1回)
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【写真】当時から変わらぬ美しさ…学生時代のまりてん。初々しい着物ショットも
ありがたいことに本を出版することができました。正直、内容的に重い部分もあるので、「受け入れてもらえるだろうか」、「YouTubeでの明るいイメージと違いすぎるかな」と心配していました。
でも、業界の方が楽しんで読んでくれているという声はすごく聞くので、それがとても嬉しいです。読者の方からは様々な反応をいただいています。同じ業界の女性や家庭環境が複雑な子からは、「精神的に病んでいる時期や、そこから這い上がっていく姿とかはすごく励みになる」 と言ってもらえます。
多くの人に共感してもらえているのは、「人間って、矛盾して当たり前だよね」ということを書いたからかもしれません。今は、すごく潔癖な社会になっている感じがするんですが、それに対してちょっと違うんじゃないか、ということをみんなも思っているのかもしれません。
ただ、もっと深いことや自分の格好悪いところを、もっと出せば良かったなと思っています。特に、2019年の入院前後でメンタルが一番「パーン」となって、精神的に一番辛かった時期のことです。
あの頃の私は本当にダメだったと思います。普通に休みがちだったし、約束も守れない。人に対しても、仕事を人質にして、「ちゃんと対応してくれないならやらない」という横柄な感じのところもありました。そういう悪かった部分を出せばよかったなと思っています。
それ以外に関してはほぼ書き切った、出し切った感じです。
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